60歳からの「働き方」とお金の正解


 浦上登著「70歳現役FPが教える 60歳からの「働き方」とお金の正解」を読みました。著者は三菱重工勤務を経て、タイトル通り現在は70歳でファイナンシャルプランナーをされている方です。

 本書は60歳で定年退職を機に、人生をどうしていくかの指南書です。「定年って65歳じゃないの?」と思いましたが、まだまだ65歳に設定している企業はまだまだ少なく、30%以下なのだそうです。

 そうした中で、60歳で定年を迎えて、継続雇用してもらうのか、個人事業主として独立するのか、どのようにそれらを選択したらよいのかについて書かれています。年金について、私はあまり詳しくありませんでしたが、本書ではかなりかみ砕いて解説してくれていました。しかし、そのかみ砕いたものでさえもちょっとややこしくて参りました。もっとシンプルにして頂きたいものです。受給できる年金と給与所得(厳密にはもう少し複雑ですが)を合わせて48万円以下であれば年金はカットされないとありました。私が入社したばかりの頃、年金を貰い始めた社員が、年金をカットされないように仕事を調整した記憶があるのですが、その時の金額からすると随分もらえる印象です。制度もどんどん変わっていますから、私が60ないし65になるころにはさらに変わってしまっている可能性が高いですね。

 65歳にならないうちに退職した場合は失業手当が支給されるのですが、65歳になってしまうと高齢求職者給付金に変わり金額はおおよそ1/3程度になってしまうとありました。こちらは定年退職後に働かない前提なのでしょうが、こうしたことも良く知っておかないと、損をするわけではないのですが、もったいないですね。

 投資については「自分で理解できないものに投資はしない。」とありました。これは当たり前のようですが、金融商品ってきちんと理解が出来るものはそれほど多くないような気がします。先物だって何となくは分かっていても、自信をもって「理解できている」とは言えません。

 経営者の末席におりますので、本書にあることは何となく知ってはいるのですが、しっかりと具体的な数字をしっていないとあまり意味がないのでしょうね。とはいえすべて覚えられるわけでもありませんから、何かあったときに資料として読み返したいと思います。

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