「和・差・積・商」を知らない中学生
和とは、足し算の結果のこと
差とは、引き算の結果のこと
積とは、掛け算の結果のこと
商とは、割り算の結果のこと
これらば数学では「知っている言葉」「理解している言葉」として扱います。
中学生に対してわざわざ時間を取って説明する言葉でもありません。と考えていましたが、先日、知らないという中学生に出会いました。
「和差積商」は小学4年生の授業で習うことになっています。
ということはその生徒は少なくとも3年間は「和差積商」について理解しないままだったということです。
なるほど、文章題が苦手なわけです。
ちょうど習ったときがコロナ禍真っ只中ということもあるでしょうか。
やはりあの時期の休校&短縮授業の影響は痛手です。
さて、話は戻りますが、「和差積商」を知らなかった生徒は文章題で何を求められているのかがわかりません。
何となく、感覚的に答えられる問題もあるので0点ということはないのですが、やはり正しく解くということは出来ません。
実は「和差積商」だけに非ず、その他の言葉も大いに影響します。
重要な点は、「問題文が何を聞いているのかの根本がわからない」ということです。まず、スタート地点にすら立っていない状況なのです。
ここには「語彙」が関係しています。
何度も繰り返し言っていますが「語彙」です。
「理科」や「算数」といった簡単な語彙もあれば、「抽象的」とか「概念」とかちょっとむつかしい語彙もあります。
「和差積商」も小中学生にはちょっとむつかしい部類に入るでしょう。
しかしこのような語彙を知っておかないと勉強は進みません。
それぞれの学年のときに、国語を始めとした各教科でたくさんの言葉(語彙)を学んでいます。
語彙が少ないと一番最初に感じるのは一緒に暮らしている親でしょう。
文章題や作文を見てあげて、わが子の語彙量が十分備わっているかを見極めましょう。