あっちこっち飛ぶけど色々伝えようとしている
旅立ちにあたり古い友人に宛てた手紙です
♫シューズの紐を結んでたら、不意にその氣になったんだ。
埃まみれのつま先はまっすぐ南を向いていた。
カバン1つに思いを詰めて陽のあたる街へ出かけよう。
体がなんだか軽くなるような、ちょっといい氣分。
古いカバンに詰めてきた昔の氣分を捨てようか。
俺が本当に必要なのは、ほんのちょっとのものだから。
ワクワクしてる俺の背中を、誰かがヒョイと押したのさ。
そしたら何かがこみ上げて、景色も違って見えてきた。♫
by憂歌団、アルバム「ゴン太」より
普通の人が感じるしあわせなんて簡単だ。
ただ、今まで俺も氣づかずに生きてきた。
中島みゆきの「糸」は、とてもよくできていると思うが、同じベストもののアルバムの中に「しあわせになりたいね」と言うフレーズがある。
自覚があってかなくてかはわからんが、今までの人類にとって一番のミスリードのセリフのようだ。
すなわち「なる」と言うと、いつまでたっても到達しない。
たったそれだけの文法の誤りでしかない。
いろんな誤った文法が結構社会通念になっている。
1番新しくてわかりやすい例がコロナにおけるマスクだ。
マスクの是非はこの際置いといて、いろんな店なり施設が「マスクのご協力をお願いします」とか言いながら、やっている事は、まんま強制だったりする。
「お願い」や「協力」ならば、合理的な理由があれば「嫌です」と言って当然だろう?
そんなわからんちんがまかり通った時代も終わるので、ほっとしてはいる。
コロナでいろいろ考えさせられた。
同時に田舎に住むようになって、ひとりでいる時間が特に必要だったらしい。
「美術館を運営しています」といっただけで、それなりに活躍しているアーティストの方々は、俺の目の前で居住まいを正して、俺に向き合ってくれる現象を味わえたのは、特に良かった。
話は飛ぶが、世の中の権威的なものの本質を万人にわかりやすく伝えるフレーズを、この間考え出した。
ゴッホ、彼が生前絵が1枚しか売れなかった事は、大体の人は知ってるみたいだ。
その当時の権者たちは当然、ゴッホのことなど鼻にもかけなかった。
で、ゴッホが死んで有名になったら、いつの間にか権威者どもは、ゴッホを自分の上に祭り上げて、それが当たり前であるかのように、要するに偉そうにものを言うようになった。
手のひら返し、恥知らず。
要は、彼らの根拠なんてものはそんなものだ。
學者とか教授だとか、美術館だとかキュレーターだとか、現代(今も昔も当時は現代と呼んでいた)の若手を、生かすも殺すも彼らにかかっているような美術界とか、そんな「虎の威をかる狐」の胸先三寸で成り立っていたのだ。
ばかばかしい。
紫綬褒章、安井賞、果てはノーベル、賞国民栄誉賞、それら全ては上から下のもの。
なんで俺様の上に人がいる必要があるんかい?
上を受け入れたら同時に下なる人々が、いわれなく存在することになっちまうんだ。
すなわち悪しき差別だ。
差別自体は良いも悪いも本来はない。
いろいろ話が飛んで、もっと抜本的なことをこの場で伝えたいが、何にしても段取りみたいなものが必要だったりする。
この間電話で話した宮沢賢治の言うところの「人類全体がしあわせにならない限りは云々」について、何かしら俺も取り組めるようなものがあると思えるようになっただけだ。
人からは奇行に見えるらしい。
しかし俺は俺の心をロジカルに伝える術が少しずつできてきただけだ。
で、俺はシモジモにアプローチする手段こそ、今までの幼かったホモ•サピエンスの氣づきを促すための、一番の近道であるという確信を得た。
なんて難しく言ったりするが、実は皆が自分たちの立場で生活を守りながらでも実践できるのだ。
今までのセオリー通りにやっているのとは真逆のアプローチだから、しばし戸惑うかもしれないが、臣と民、政治家、大企業、救世主、リーダー、ヒーロー、そんなものが必要だった時代が終わり、人類がただ単に大人になるだけのことだ。
それら全て「依存」という言葉1つで言い表せるだけだった。
今までの人類はただそれらが必要だったと言うだけに過ぎない。
氣がつけばとんだ笑い話になってしまうだけだ。
シモジモが一人一人目覚めれば、こんなデタラメな世の中とか、あっという間に変わってしまう。
もはや資本主義は限界だ。
氣づきかけている人々は、無自覚ではあるが、ミニマリストみたいな生活を送るようになっている。
良い兆しだと思う。
自転車操業で成り立っていた社会より、うんと優れた社会がなんとなくできあがる。
誰が指導したとか、そんなものではなく、我々がみんなでシレーっと変わってしまうだけだ。
つくづくエキサイティングな時代にお互い生まれついたもんだよ。
今日はこんなところだ。
また氣づきがあれば伝えたい。
以上です。
至らない考えとご指摘なら、ご批判は願ったりです。
とりあえずもうすぐ出発します。
美術館もたたんで、プッシュ型のアプローチ。
観光客の外人さんたちとかとたくさん触れ合えたらいいな。