スカウト戦略
コロナ禍の中、2021年4月入学分のスカウト活動が、無事、終了しました。
現在は、早くも2022年4月入学分(現・高校2年生)のスカウトに着手。各地を行脚する日々です。
先日、Twitterのフォロワーさんとのやり取りで、下記の様なコメントを頂戴しました。
私自身のスカウト活動を見直す良い機会になると思いましたので、今回のnoteでは、私が、どのような視点で、選手をスカウトしているのか、その一端を、ご紹介させて頂きたいと思います。
まず、前提として、毎年、大学から頂く推薦枠は、12名ほど。
この人数枠の中で、どのような選手を獲得していくのかが、戦略的部分になりますが、大きくわけて、下記の5つの視点(カテゴリー)から、スカウトしております。
1 即戦力選手
5000m14分40秒前後、10000m30分40秒前後の自己記録を持ち、かつロード適性が高い選手
具体例)
厚浦選手③・・・1年生時から予選会メンバー。今年の関東学生連合チームに選出される。
内野選手①・・・今年の予選会で、1年生ながらハーフマラソン64分04秒をマーク。チーム内順位3位と好走。
2 準即戦力選手
5000m14分台、10000m31分台前半、かつロード適性が高く、駅伝でのキャリアを持っている選手
具体例)
上原選手②・・・2020年秋シーズン開花。予選会チーム内順位9位と好走。
北島選手②・・・1年生時から予選会メンバー。予選会チーム内順位7位と好走。
3 育成選手
1~2年の育成で、予選会メンバー選考に入ってくるイメージが持てる選手
チーム在籍の約60%の選手がこのカテゴリーの選手です。
このカテゴリーの選手の見極めが、スカウトの腕の見せ所ですね。
具体例)
鈴木健太選手②・・・高校時代5000m15分21秒。今シーズン一気に開花。予選会チーム内2位と躍進。5000m、10000mチーム内トップの記録(11/25時点)
森屋選手②・・・5000m15分55秒のレースを見てスカウト。予選会チーム内8位と健闘。
4 一秀選手
粗削りで短所はあるものの、何か一つ秀でた能力を持っている選手
具体例)
野中選手②・・・スピードの切れ味抜群。関東インカレ1500m9位。スピードという長所を活かしながら、予選会メンバー入りを目指している。
5 ストーリーを作れる選手
具体例)
金選手①・・・親子五輪出場の夢。日本と韓国のスポーツ界の架け橋に!
仲井真選手①・・・日本チャンピオン・岸川コーチのDNAを引き継ぐ中距離選手。沖縄県内での人気抜群。来春800m沖縄県記録更新を目指す。
他にも様々な視点がありますが、今回は、割愛させて頂きたいと思います。
即戦力カテゴリーの選手を、毎年10名前後、獲得できれば、育成に重点を置かず、一年一年の強化に重点を置けると思うのですが、現実的には、このカテゴリーの選手を獲得するのは、容易ではありません。
いかにして、準即戦力選手、育成選手カテゴリーの選手を育て、予選会で起用できるレベルに引き上げていけるかが、現状のチームの課題となっています。
イメージ的には、大学一年生というよりも、高校四年生、五年生といった捉え方ですかね。すんなりと20キロに対応できる選手もいますが、高校時代の主戦場だった5000mの4倍以上の距離に対応するには、個人差が大きいのも事実です。
さらっと書き綴ってみましたが、いかがでしたか?
スカウト活動に関してのネタはたくさんあるので、時間がある時に、また書きたいと思っております!