流行りの育苗法「密苗」で良い品質の米が作れるのか?
密を避けろ。
3密を避けろ。
コロナが蔓延していくぞー。
というのはコロナが始まって依頼、何百回も何千回も聞いたフレーズです。
まぁ、確かにその通りだと思う。
人がかなりの密度で暮らしているから、都市部では菌やウイルスの伝染スピードが早い。
畜産においても、鶏をケージの中で密飼いをすると病気になる鶏がもちろん多い。
そこに抗生物質入りのエサが登場するのは必然な訳ですね。
ちなみに畜産について思う所はいくつかあるんですが、それはまた別の記事で。
さて、稲作の現場で「密苗」ってのが流行ってきていることをご存知の方は、いったいどれくらいいるのでしょう?
これが、「稲作を楽にする!」と定評があるんです。
近所の農家の苗です。
密ですね〜。と思いますでしょうか?
密苗にするメリットは、
・苗箱の数が少なくて済む
・育苗スペース、田植えの時の苗運びの労力が削減できる
と、けっこう省力化に貢献しています。
デメリットは、
・密苗専用の田植機が必要
・粒張りのいいお米が採れない!?
・おそらく殺菌剤無しで育たない
といった印象。
「密が病気を呼ぶことはみんな分かったはずでは?・・・」
僕はと思ってしまいます。
有機稲作の師匠は、「生まれた瞬間から薬漬け」と表現します。
有機農家のうちが取り入れている育苗法は、ポット式です。
写真だと伝わらないかもしれませんが、密度にはかなりの差があります。
メリットは、
・風通しが良く、殺菌剤がなくても健康に育つ
・一株一株を強く育てることができるので、田んぼに出てからも強い稲に育つ
・弥生〜昭和初期まであたりまえだった成苗を育てることができ、無農薬栽培を可能にしやすい
・育苗培土の量が少ないため一箱が軽い
デメリットは、
・箱代が高い 1枚600円(何年も使えるが)
・苗箱の数が多く必要
・育苗スペース、田植えの時の苗運びの労力が多い
・専用の種まき機、田植機が必要
です。
ちなみに北海道は気候の影響で8割がこのポット式だそうです。
またポット式は、有機無農薬稲作の基本の育苗法として有名です。
試しに10cm×10cmの中に何株あるか(何粒種が蒔かれているか)を数えてみました。
10cm×10cmの中に36穴です。
1穴には平均3粒種が入っていますので、10cm×10cmの中に108株あるということになります。
(本当は1穴に1粒が理想なのですが、色んな理由があり現状3粒蒔きです)
こちらは、10cm×10cmの中に・・・・・数えるのをやめました笑
また時間のある時にトライしてみます。
パッと見た感じ300株はありそうですね。
有機無農薬の稲作をしているうちは、このポット苗を間隔広めに植えて、風通しが良く、しっかりと光合成ができる稲づくりを実践していきます。
田畑や植物たちの様子は農作業の合間を見て、また載せていきます。