旅の心得
しめちゃんへ
謎肉まんの話かなりよかった。
私は移動の話をしよう。
私は今とてもそんなタイミングでは無いんだけど、今月末旅行にいく。
私は自他共に認めるほど徘徊癖があって、何処へでも歩いて行こうとする。アウトドアかインドアどちらかと問われるとインドアなのかもしれないが、ステキな家の壁を見るには外に出ないとみれないし、草っ原のうえで寝たり、ご飯食べたりするのも私は好きだ。もちろんネットサーフィンも好きだけど、ネットの波もドアの連なりと考えれば今の時代外も内も作ろうと思えばいつでも作れるのだと思うのだ。映画もそう。
私の旅行は散歩の延長のようなものなので、あの景色で人生観が変わったということがないのだが、旅行の"荷物"となると散歩より100倍気合を入れるのが私という生き物だ。テーマはいつもできるだけコンパクトに軽くそしてスマートに。
例えば旅行中、普段気にしていない便利グッズがすごく便利で「こんな便利なことが...」とひっくり返る時がある。小分けするシャンプー容器とか、モバイルバッテリーとか組み立てられるハンガーとかそういうもの。きゃつらは非常にコンパクトで軽くスマートだ。そういうものを準備してなるべくシュッとしてシャカシャカしたポーチに綺麗に敷き詰めるだけでかなりニヒルな表情になる。旅行していない一年間のほとんどはすごく邪魔なただの物になってしまうのだが、それもまた良い。出番がある時に私全ての力を託し大活躍してくれるのだ。カッコいい。
気合の部分の8割くらいは服だ。残りの2割はどこに行こうかなと思案すること。私はどこかへ行くとなったら髪の毛を切る。理由は邪魔だからだ。旅行というのは自然や高級な背伸びした場所、繁華街、文化財に1日で行っちゃうものなのだ。なるべく頭をコンパクトにしておけば森でボサボサしてしまっても手櫛で整えて洋館で薄いカップの紅茶も優雅に飲めるものだ。なので服も必要最低限でシワになりにくく、動きやすく、気分が良くて、どんな場所に行っても馴染むものを用意しなければならない。
今回は紅葉の時期なので自然や町並みはちょっと華やかだ。寒い時期は服装も黒くなりやすいし気分も上げたいので綺麗な色のパンツやセーターを持っていく。アクセサリーは最近はあまりしない。森の中でアクセサリーしてるのどうかなとただ急に思い立っただけなのだが、そのかわりスカーフとかネイルポリッシュを数本入れておく。
服の形が変わっていたりする必要もなくて主役はあくまで目の前の自分が住んでいない環境なので私がふわっと足取り軽くなるくらいのものを用意しようといつも考えている。
旅の先でもし知らない自分と出会うのだったら私は普段使っているものをいつもどうり使っていたいと思う。「履きやすい運動靴」は良い言葉だ。もらった試供品じゃなく便利な小分け容器にシャンプーを詰めて、いつもの香水も持っていく。読みかけの文庫本とちょっと重いノートと、ペンを入れたらいつもの私のカバンの中だ。私の鞄の中は安心感のある停滞がある。さらにお香やティーパックも持っていけば宿は私の部屋になる。旅行に向こう見ずな不安感は私は必要ない。いつもの私が、入ったことのない道に入る散歩を大事にしたい。じゃあ準備をはじめるね。
りんより