●G7教育大臣会合の「日本発のウェルビーイングの概念」提案とその後
令和5年2月8日に開催された自民党「日本ウェルビーイング計画推進特命委員会」では、5月12日~15日に富山市と金沢市で開催されるG7教育担当大臣会合の準備状況について文科省から説明があり、「コロナの影響を踏まえた今後の教育の在り方」を全体テーマとして、次のようなたたき台のもとに議論することが確認された。
●私の提案「G7教育大臣会合で我が国が国際発信すべき、日本発(的)ウェルビーイングの視点」
我が国から「日本発のウェルビーイングの概念を提案」する基本方針にのっとり、私は有識者の立場から意見書「G7教育大臣会合で我が国が国際発信すべき、日本発(的)ウェルビーイングの視点」を提出した。
「国・地域の文化によってウェルビーイングの在り方が異なることを尊重する」立場から、「世界幸福度」の調査尺度に「調和」「協調」「バランス」の視点を導入するよう提言するとともに、以下①~④の概念を「日本的ウェルビーイング」の概念に含めるよう提案した。
その資料として、『モラロジー研究』第58号に掲載されている、ユネスコ60周年記念国際シンポジウム「文化の多様性と通底の価値」の最終公式声明の全文のコピーを配布して、その要点について、同声明(下記の< >)を引用しつつ、問題提起を行った。
① 「和」の概念=「異なるものの調和」「和解に基づいた平和」「和して同ぜず」
② 「道」の概念=「対話」のための理想的な場
③ 「対話」の概念=「対決」である「「試練」であり「変容」➡「対話の持つ改善力」
④ 「通底」(transversal)の概念=「普遍的」(universal)との違い
●G7教育大臣会合「富山・金沢宣言」
上記のような議論を経て、5月12日~15日の期間、富山県及び石川県においてG7富山・金沢教育大臣会合(議長:永岡文科相)が開催された。
5月15日には「富山・金沢宣言」が発表され、その内容には
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?