設計に関する48章『くさいところは手配を二重に』

『くさいところは手配を二重に』
副題:工期のスピードアップ
車両設計の場合、試作は必ず実施する。
車両1台を試作し総合的な評価を最終的にするが、チャレンジする内容は、同時に評価しても何か問題があったら挽回不可能となる。
開発の優先順位
1.新規の機能品は先行開発で実施する。
昨今、モジュラー設計と言う開発の考え方があるが、機能部品の場合、今後開発する機種群跨いで、モジュールマトリクスを設定し、どの機能部品を優先的に開発しておけば、次の開発に使えるかなど綿密に計画をたてて開発を推進する。トヨタ自動車のEV化などもこの考え方で進めていると感じる。
2.新規構造、新規機構も先行開発を実施する。
設計的には、構造解析(FEM)を駆使して、強度面は検証し、試作評価をするが、溶接構造品であればFEM解析できびしそうな部分に対する補強材なども決めておき、手配をしておく。
そうすることで、試験期間の短縮をする。
3,そのようにして、基本的な先行開発をすることによって、車両の試作を進めることで、あたふたせずに済むようにする。
4.試作品の評価の優先順位も考える。
量産に向けて生産準備含めて納期が掛かる部品から、JIT的に評価確定し先行手配計画をまず決めておく。
そうすることにより、後工程で生産準備期間を確保出来るようにしないと、量産開始時期がずれ込むことになる。
よって、開発部門、品質管理部門、調達部門、生産技術部門は重点管理部品一覧を管理し進捗確認会を実施しながら、試作評価の状を確認しながら、生産準備活動の準備をする。
調達部門は仕入先と生産準備計画書を共有し、型、治具、生産に関するQC工程表、作業要領書などを準備し量産立ち上げをしっかり進めることになる。

                                  

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