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食は文化、踏み出せ一歩。

今、レバノンに東京から出張者が来ていてその対応をしている。

住んでいる国ならともかく、僕も一応ヨルダンから出張という形で来ているので、正直東京からの出張者を受け入れるのはなかなか緊張する。

ヨルダンに引っ越して3ヶ月ちょっと。この間にレバノンで過ごしたのは6週間ほど。それだけにしては、街のこと、歴史、小ネタなどなかなか身につけたものだと我ながら感心している。

これもnoteやブログのためのネタ集め、仕事上の情報収集の賜物。

が、しかし、どうしても深掘りできない分野がある。

それは、食。

まず、一人で出張に来ているとなかなかレストラン巡りができない。なるべく友達を作って夕食を一緒にと思っているけれど、そんなに都合よく友達ができるわけではない。

おまけにそもそもアラブ料理の基礎を持っていない。ホムスだとか、ザータルだとか、基本の基本はなんとなくわかって来たけど、レバノン料理とアラブ料理とシリア料理の特徴とか分からないし、レストランで何を頼むといいのかなんて全然分からない。

おそらくそれは、食事の場数をこなしていないという決定的な理由はあるものの、食がまさに文化だからだとしみじみ感じるこの頃。食はうまいまずいだけではなく、その国の文化を知ることなしには語れないんだとやけに納得している僕がいる。


例えば日本食といえばレバノン人はみんな寿司、天ぷら、刺身という。それはそうだ。それは日本食だ。でも、そうか?僕にとって日本食とは丼ものであり、ラーメンであり、揚げ物だ。カウンターで鉄板焼きなんかしてもらうより、カウンターで串揚げをほうばる方が絶対いい。

煮物だって素晴らしい日本食だと思う。みているだけでもうっとりするし、食べたらまたほっこりする。

そう考えると文化は多様だ。それはレバノンのようなモザイク国家(他のアラブと違いイスラム教だけでなくキリスト教も多く、宗派もさまざま)ではそれこそ多様な食文化があるだろう。歴史を紐解けば、アルメニア移民がたくさんいてアルメニア人街と言われるような地区もある。シリア人、パレスチナ人だってたくさんいる。レバノン料理と一言で言っても深いはずだ。(実際レバノン料理と言ってアレッポ風○○という料理が出てくることもある)

おそらくその国の大切なところを知るには食文化を深く知る必要があるのだろう。それが、まさに人々の生活に何よりも密着していてコア(核)となっているのだ。


さて、食を抜きにして東京から来た同僚に対し僕はレバノンの何をつ会えることができるだろう?先日のマッサージの話ができるわけはない。

そんな状況に直面すると改めてレバノンをもっともっと知りたいという欲求にかられる。自分では考えたことがないような質問をされると、レバノンを深く理解したいという衝動が湧いてくる。


そんな知りたい、理解したいという欲求が僕の背中を押してくれるんだと思う。一歩足を踏み出せよ!


そして、踏み出した結果、東京からの素敵な女子を連れていったのはホテルの斜め向かいのケバブ屋さん。長時間のフライトの後でお疲れだったので、部屋でさっと食べて明日のために寝れますように。


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