自分の写真を作品に昇華させる7ヶ条
今日はオフ。部屋で延々と展示物や作品作りのための準備しつつもAm●zonからの荷物を待っていたのですが、いやー流石夏休みですね、荷物が届かないという事態に陥っております。アチャー。
そんなわけで部屋に引きこもっていたのですが、お陰様で色々と準備が進みまして、久々にぽけーっと写真について考える時間ができたので、こんなタイトルでまとめております。
先に言っておきますが、これは「自分の写真の場合」なので、他人に強制するものではないということをご理解下さいね。
自分の写真を作品に昇華させる7ヶ条
①自分のステートメントを写していること
まぁこれは普通ですよね、「自分がなぜ写真を撮っているのか、なぜ写真を出す(公開)するのか。それが出てるからこそ、写真が作品になりえると思っています。
②【自身で作った物】を写す、もしくは【自身で作った物】で写すこと
前者はおいといて、後者はほぼ自分ルール。エンジニアの端くれとして、自分が使うカメラ(機材)は、自分で作りたい。もしくは、自分の手が入った物を使いたい。小さいプライドかもしれないけども、共感してもらえる人も多いんじゃないかな。例えばプロのポートレイトフォトグラファーにモデルを用意してもらい、撮り方やライティングレクチャーしてもらってシャッター押すだけですよって言われて撮った写真を、作品と呼ぶ人はいないと思うんですよ。それと似た感覚です(うまく説明できているか不安)。
③写真や展示物にインパクトがあること
④撮った写真が、自分の予想を超える可能性を有していること
これは純粋に俺の好みです。「誰も見たことがない世界を写真で表現したい」という考えで写真を展示物として見せていることもあり、自分の好きなものを見せたい、それを作品と名乗りたい、と考えています。あとは、「誰も見たことがない」というのは、当然自分自身も含まれます。そのため自分の予想を裏切る面白い物が撮れる手法で撮ることが多いです。ちなみに自分の予想を一切超えない写真は、絵と何ら変わりないというのが私の持論です。
⑤自分の生き様が写っていること
①のステートメントに似ているのですが、ステートメントのように局所的な目的を写真を表現することではなく、撮影者そのものが垣間見れるようなものを見せたいと思っています。ちなみにそれはSNSの使い方等にも見えてくる気がしています。俺が好きな写真家は、全員この⑤が表現できている気がしています。
⑥どんな人でも楽しめるような、LIVEのような展示であること
③と若干被るけども、このネットで写真を見れば良い時代に、わざわざ写真展に見に来てもらうなら、ただプリントしてはい終わりーってのは寂しいものがあります。いや、プリントがとてつもない力持っていたり、問答無用に写真が強い場合もあるから、それはそれで良いのですが。
俺の展示は、どちらかといえばロックフェスでありたい。じっくり聞き取るクラシックも素敵だけど、俺はダイブしてモッシュして、体全体で楽しめる展示にしたいのです。だからこんなの作ったりしました。
⑦最後は自分が楽しめること
これも当たり前なんだけど、結局のところ途中経緯が辛くて大変でも、最後楽しめれば俺は良い。俺は生活の一部として写真が存在しているが、仕事ではない。あくまで趣味である。だから、余計なことを考えずに全力を出せる。
自分が楽しんだ分、それは後々にきっと良い結果になると信じている。
おわりに
この内容、実は前回の個展で図録として出した内容をそのまま抜き出しています。あの激動の個展から、既に1ヶ月以上経ったということに驚いております。
改めてこの話を書いたのは、一種の決意表明のためです。
近年、俺は写真というよりも展示、展示というより電子工作が専攻しているような状態になっていますが、今後もこの方針は変わることなく続けていきます。写真を撮るために機材を作る。展示物を作るためにギミックを作る。これが俺の写真人生です。それが俺です。
これは先週MFTに行くことで一層強いものになりました。今の俺にとって、やはり作品とはかくあるべきなのだと。
冒頭で一日部屋で引きこもってたと書きました。一般的な写真家なら、とにかく外に出て写真を撮れ、と言うでしょう。いや俺もそうしたい。でも、俺は仕事柄そうはいかない事情が存在している。風景を撮ろうにも近場しか撮れない。ポートレイトを撮れる身近な人物もいない。そしてなにより、そういう写真は、周りのフォトグラファーの人たちの写真を見るだけで満足してしまっているのですよ。
ならば代わりに、俺は俺しか撮れない写真を撮り続けたい。そのために、俺は俺にしかできない手法で、写真として記録していこうと思っています。
また後日別記したいと思いますが、今の世の中、誰もが簡単に「作品」と語ることができる時代です。別にそれは良いことだと思ってはいるのですが、俺の人生において、作品数は少なくて良いのですよ。1年に1度撮れれば良いというレベル。その1度のために必死に努力して準備する。それが今の自分の「作品作り」です。
だからといって、「うわー、としおの作品はこんなに頑張ってるのかー」と思って欲しいのか、構ってちゃんだな、と言われそうですが、そりゃあ褒めて欲しいですが笑、それを主軸に評価してもらいたいとかではないのです。ただ、作品を撮るペースが他人よりも遅いのはご了承いただきたいし、俺がただ電子工作好きな人間で、写真について考えてないんだなーと思われるのは、どうにも心許せない部分もあって、こんな内容を書いたわけでございます(むしろ電子工作はここ2年ぐらいで必死に勉強した成果です。それまではほとんど知らなかった人間です)。
今回、作品とは!?と写真撮ってる人たち全体に喧嘩売りそうなタイトルでございますが、冒頭でも書いたようにあくまで俺ベースの考え方ですのでご了承を。逆に、俺は人をきれいに撮ろうとか、風景をありのままに切り取るとか、そういう考えは一切ございませんので(汗)。こんな考え方の人もいるのだなーと思っていただければ幸いです。
ではでは!