カレーに恋する

ここまで飛んできて下さった読者にカレメさんのこの動画を知らない人はいないと思うが、まずは復習をかねてもう一度見てくれ。

https://twitter.com/saxsttich/status/1334149913362395139?s=19

カレメさんのtiktokが好きすぎて、何回見ても飽きないのはどうしてなのか、自分なりに考えてみた。

お世辞にも動きにキレがあるとはいえず(むしろぎこちなく)、多彩な機能も何ひとつ使っておらず、間がもたなかったのか、最後にはぬいぐるみまで持ち出して振り回すという始末である。
それでも皆がこの特筆すべきアクションのない動画を、いじりこそすれ好意的に受け入れ、アンチもわかず、年月が経った今日でも時折リツイートされるのはなぜなのか。単にカレーさんがイケメンだ、という理由だけではあるまい。

ここで参照したいのは、三和交通さんがタクシー会社でありながら数々のtiktokを公開し、若者から好評を博しているという事実だ。
カレメさんの動画に共通する点見いだせるのではないかと、改めて見返してみる。

https://youtu.be/_hnHjAnmz_k

tiktokとはおよそ無縁そうなおっちゃんたちが、素人くさい動きで非常に善戦している。商業的な嫌らしさもなければ、年長者が若者に迎合しようとして失敗する痛ましさもない。エンターテイメントとして成立しており、見ていて純粋に楽しいのだ。おそらくはとっても性格のいいおっちゃん達が頑張っておるのだろうということがよく伝わってくる。

翻ってカレーさん。
どういう経緯でこの動画を撮影しようと思うに至ったのかは皆目見当もつかぬが、もはやtiktokをやるような年齢でもないことからくるのであろう一抹の気恥ずかしさを残しつつ、ダサいTシャツの自然体で(音楽やってる割にはリズム感もやや？で)体を動かすシンプルな作りには、パリピ的なケレン味もなく、不純な意図が透けて見えるような嫌らしさもなく、ただただカレーさんの性格のよさがにじみ出ている。意図せずなのか、やりらふぃ～が流行した年の瀬、というタイミングでの選曲も絶妙だ。筆者もあと十数年若かったら、こんなお兄さんに憧れていたのではないかとすら思う。

さて、たいした考察にはならなかったが、人たらしなカレーさんの人柄のよさというのが如実に伝わってくる素敵な動画だった思う。カレーさんには気負わずもっと楽しい動画をあげて欲しい。