流れを変えれるか

年に一度の祭典であるオールスターが終わり、プロ野球は後半戦に突入する。DeNAは現在首位・阪神と3ゲーム差の3位に位置している。
思い返せば今年の前半戦は近年稀に見るレベルで濃い期間だった。開幕4連敗から始まったものの怒涛の快進撃で首位に立ったと思えばSNS大炎上事件が起こり、5月の神宮での打ち合いから流れが悪くなり始めて首位陥落、そこから盛り返して交流戦は悲願の初優勝、勢いそのままに交流戦明けの阪神戦をスイープして首位を奪回したと思えばまた勝てない時期が続いて。オールスター直前の流れは正直最悪だった。
ここでオールスター休みを挟むことができたのはチームにとって大きく、リフレッシュに調整にもってこいの4日間となった。現状3ゲーム差はまあまあ大きく感じるが、昨年のハマスタ17連勝のようなブーストがかかればまだ可能性はある。ここから先のチームの爆発力に期待したい。

先発ローテーションの厚み

春先のチームの快進撃の要因の一つに先発ローテーションの安定感があった。ガゼルマンは4月だけで3勝を挙げ、東や平良も間隔をゆったりあげながら安定感のある投球をしていた。石田も開幕戦以外は安定して試合を作っていた。
今の先発ローテーションは今永、東、バウアーが主に引っ張っているが残りの3枚が手薄となっているのは否めない。2年連続チーム最多勝の大貫、長年チームを支える石田、馬力がある濵口あたりの浮上に期待したい。ここにガゼルマンや今季様々なシチュエーションで腕を振ってる上茶谷が食い込めたらチームとしても良くなると思う。
中継ぎは枚数揃っているとはいえ、登板が嵩んだことによる疲労が隠せなくなりつつある。バウアーが中4日で回転できるとはいえ色んなリスクを考慮するとやはり裏ローテにも安定して投げられる先発が欲しい。

守護神問題

7月15日の広島戦、1点リードの9回表にマウンドに上がった山﨑康晃。守護神が抑えてゲームセットと行きたい場面だったが、坂倉将吾に痛恨の同点ソロHRを被弾し、その後も安打と敬遠から會澤翼に犠牲フライを打たれて逆転を許しチームも敗戦してしまった。これで今季6敗目となり配置転換を余儀なくされることになった。今季の山﨑康晃はセーブシチュエーションでは割と抑えてるものの同点の場面で勝ち越しを許すことが目立った。何が明確に悪いのか素人が喋るつもりは無いが、守護神に必要な100%の信頼感は正直なかった。
それでは誰が次の守護神を務めるかという問題がある。そもそも守護神に必要な要素は何か。まず大前提0点で抑えること、チームの勝敗に直結するプレッシャーに耐えうる精神力を持っていること、それに加えて相手を絶望させられる存在であることが大事である。
'20年に同じ問題が起きた時、セットアッパーの伊勢がチャレンジしたが9回に回った途端打たれ、三嶋が安定して抑えたことで三嶋が守護神になる形で落ち着いた。0で抑えるからといって守護神が務まるとは限らないことをこの時思い知らされた。
今回報道によると森原が暫定守護神を務めることが濃厚だとされている。22試合に登板して防御率2.25と安定した成績を残し、奪三振力もある。楽天時代に上手くいかなかったものの守護神を務めた経験もある。割と適任であるような気がする。どう転ぶかは分からないがハマれば面白くなってくる。

枚数と層の厚さが伴わない野手陣

個人的に1番の問題だと思うのは野手陣だと思う。捕手は3人でそれなりに回っているが、ソト、牧、宮﨑、佐野、関根以外が現状流動的となっている。また春先勢いのあった関根も下降気味であり、佐野も本来の力が出し切れていない。宮﨑や桑原はコンディション面の不安がある。ショートも本来だったらそろそろ森敬人に出てきてほしいがやはり体力面が課題か。控えでは得点圏に強い大和や楠本、内野のバックアップでチームを支える柴田はいるが、それ以外の野手陣は正直物足りない。特に問題が外野陣である。神里と大田が攻守で精彩を欠いている。二軍では流石の貫禄をみせつけ再び一軍昇格が見込まれているのでこの2人が一軍でも暴れ回れば桑原の負担軽減にも繋がりチーム全体で考えでもかなり大きな底上げとなる。

最後に

25年振りの優勝に向けた戦いがまた始まるわけだが、DeNAはまだ全然優勝を狙える位置にいる。こんだけチームが苦しい状況の中でも首位とのゲーム差はわずか3。まだ戦える。グチグチ言わんと球場で声張り上げて応援したい。

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