
√3は、この世に存在しない
√3はこの世にない数字と教わりました。しかし、直角三角形の斜辺が√3とも教わりました。これって、矛盾ではないのですか。
1. √3は「この世にない数字」という教え
これは、おそらく「無理数」の概念を簡単に説明した言葉だと思われます。無理数は、分数(整数同士の比)として正確に表すことができない数です。√3は無理数の一例で、小数にすると 3=1.732050807... \sqrt{3} = 1.732050807...3=1.732050807... のように、無限に続く非周期的な小数になります。このような数は、厳密には「この世に存在する具体的な物」として捉えるのが難しいという考え方から、そう説明されたのかもしれません。
2. 直角三角形の斜辺が√3という説明
これも正しい説明です。直角三角形の辺の比(特に三平方の定理)を考えると、√3が出てくることがあります。例えば、30°-60°-90°の直角三角形では、斜辺が1のとき、短い辺が1/2、長い辺が√3/2です。このように、数学的には√3という値が幾何学的に正確に定義されています。
3. 矛盾はない理由
矛盾に見えるのは、「√3」という無理数を「具体的な物」として捉えようとした場合です。しかし、数学では「数」というものを具体的な物質として扱うのではなく、抽象的な概念として扱います。
例えば:
**無理数(√3)**は、数直線上の特定の点として定義されています。これは「存在する」と言えます。
一方で、日常の有限な物理的測定では、√3を完全に表現することは不可能です。
つまり、「√3は具体的に測れないが、数学的には存在する」という意味で両者は矛盾していないのです。
4. 結論
√3は「この世にない」と言えるのは、日常的な感覚や物理的測定の限界を考慮した表現です。一方で、数学の世界では√3は厳密に定義されており、直角三角形の斜辺の長さとしても完全に正当な数です。
このように、「物理的世界」と「数学の抽象的世界」の違いを理解すれば、矛盾ではないことがわかります!