東大2003年、数学をChatGPTにやらせたら
東大の2003年の問題「円周率が3.05よりも大きいことを証明せよ」という問題は、円周率(π\piπ)が3.05よりも大きいことを示すという問題です。これは、数学的に非常に簡単なアプローチで証明できます。
円周率の定義
円周率 π\piπ は、円の周の長さを直径で割った値として定義されます。よく知られている近似値としては π≈3.14159\pi \approx 3.14159π≈3.14159 です。
証明の方針
円周率 π\piπ を3.05より大きいことを示すために、以下の方針をとります:
π\piπ の既知の近似値を利用する。
近似値が3.14159であることを確認し、これが3.05よりも大きいことを説明する。
証明
数学的に証明されているように、円周率 π\piπ の近似値は 3.141593.141593.14159 です。
明らかに、3.14159>3.053.14159 > 3.053.14159>3.05 です。
したがって、円周率 π\piπ が3.05よりも大きいことが示されました。
全然ダメですね。0点で不合格間違いなし。
アルキメデス πの求め方
アルキメデスが π\piπ(円周率)を求める方法として使ったのは、円の内接および外接する正多角形を使った手法です。この方法は、円周率の上限と下限を挟み込むことで、π\piπ の精度を高める「挟み撃ち法」(または「逐次近似法」)と呼ばれています。
アルキメデスの手法の概略
円に内接・外接する正多角形を作成:
円の直径を2とし、まず内接と外接する正六角形を使って円周の長さを近似します。内接と外接する正多角形は、円周の内側と外側から円に迫るため、円周率を内側と外側から挟む値を計算できます。
辺の数を増やして精度を上げる:
アルキメデスは、正六角形(6辺)、正十二角形(12辺)、正二十四角形(24辺)、…と段階的に辺の数を倍増させていきました。このように辺の数が多くなるほど、内接・外接する多角形の周の長さが円周の長さに近づいていきます。
円周の近似値の計算:
アルキメデスは、96角形に至るまで計算し、最終的に π\piπ が 310713 \frac{10}{71}37110(約3.1408)と 3173 \frac{1}{7}371(約3.1429)の間にあることを導きました。
この計算により、π\piπ の近似値として 3.1413.1413.141 が得られ、これは実際の値とほぼ一致します。
計算の流れ
アルキメデスの方法の基本的な流れは以下の通りです:
正 nnn 角形の一辺の長さを使って、その周の長さ(すなわち、辺の数 × 一辺の長さ)を求める。
内接と外接する正多角形の周の長さを、それぞれ求めて π\piπ を挟む範囲を狭めていく。
この方法は、円の面積や円周の長さを非常に正確に求めるための基礎的なアイデアであり、アルキメデスが提唱した最も重要な数学的業績の一つとされています。
アルキメデスは2000年以上前にギリシアで活動していた数学者です。日本では弥生時代の初期の頃。そんな昔の人にもChaGPTは追いついていない。