FX｜日銀、Buy the Factより戻り売り目線か～バカラ村「スイング会議」

2025年1月22日 20:16

スイング会議って？

メルマガやトレード世界大会で実績を残した、日本を代表するスイングトレーダーであるバカラ村さん。そんなバカラ村さんに毎週水曜日、直近のトレード戦略や見通しなどを取材し、更新しています。

※本記事は2025年1月22日16時すぎに取材しました。

高城　今週は日銀がありますが、OIS（オーバーナイト・インデックス・スワップ）市場ではすでに100％近く織り込まれたようです。こうなると利上げしてもドル円は「Buy the Fact」（利上げ期待で売っていた人たちの買い戻し）で上がりそうに思えますが。

バカラ村　発表された瞬間は上がったとしても、その瞬間だけかもしれません。利上げサイクルの終了を明確に示唆することはないでしょうし、今回の利上げで政策金利は0.5％となりスイスと並びます。

これまで円が担っていたキャリー通貨の役割がスイスフランと二分されることになりますから、ドル円は戻り売りのイメージです。

高城　今回の日銀は売り目線で構える、と。

バカラ村　植田総裁が何をいうのか、15時30分からの記者会見を聞いてから最終的に判断します。前回会合は利上げの声がある中、据え置きを決定。「それならば１月利上げか」という期待を裏切るような記者会見でした。「ワンノッチって何?!」と。

今回はさすがに円安にならないよう言葉選びに留意した会見になると思いますが、植田さんはよくいえば真面目、悪くいえば市場とのコミュニケーションが下手なので、記者会見を見てから最終判断したほうがいいでしょう。

高城　日銀の発表は24日お昼ごろ。過去の発表時間の一覧を貼っておきます。今回は展望レポートも発表される会合ですが、「政策変更あり・展望レポートあり」だった場合の平均は12時42分です。

高城　ドル円の中期的なイメージは？

バカラ村　あまり動くような感じもしません。ざっくり言うなら153円から157円台半ばくらいのレンジのイメージです。上ははっきりしたポイントが無いですが、下の153円は200日移動平均線の位置です。

高城　日足レベルでも１か月くらい横横の展開が続いています。

バカラ村　上下４円くらいのレンジですよね。１時間足以下だと走る場面もあるので、デイトレードやスキャルピングくらいの時間軸のほうがやりやすいかもしれません。

僕自身も最近、デイトレやスキャルピングは上手くいっているのですが、スイングは難しいように感じています。

高城　今週はトランプ大統領の就任演説が終わりました。

バカラ村　それもドル円の波乱材料ですよね。今のところ、トランプさんは2月1日から中国やメキシコ、カナダへ追加関税を課すとしています。

１期目をみると、トランプさんはさんざん圧力をかけ、脅してから交渉に入るパターン。交渉が始まれば意外と譲歩することもある。交渉が始まる段階ではリスクオンに目を向けたほうがいいと考えています。

高城　「関税強化＝ドル高」という認識でいいですか？

バカラ村市場は「関税強化→インフレ→金利上昇→ドル高」というロジックで動いていますね。

個人的には腑に落ちないですし、FRBの要人からもそこまでインフレにならないのではとの見解が出てきています。

市場のロジックに従って売買はしますが、関税強化がドル高に反応するのは最初だけかもしれません。

高城　ドルストレートはいかがでしょうか。先週、予想していたとおり、ドル高の調整局面に入りつつあるように見えます。

バカラ村　トレードするのであればドル売り方向ですが、もみ合いに入りそうに見えます。

さらにドル高が進むとすれば、10月から下げてきたユーロ/米ドルを戻り売りしている人たちのショートカバーが入るときでしょう。ただ、下落トレンドも強かったのでやはり横ばいかもしれません。

高城　ありがとうございました！

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