からメシ 第171話 東京タワーとファーストフード

アイスを食べ引き続き高木さんと東京タワーを楽しむ

途中、床が透明に透けてて下が丸見えの部分がある。正直な話怖い。一体何を考えてこんなもん作ったんだろうか

「わっ!」

高木さんに押されて透明な部分に足を着いてしまう

「わあああああ!」
いや、落ちないのは分かってるけど怖い

「びっくりしすぎだよー。」

「びっくりさせないでよ!怖いんだから」

「あははははは。怖くないよー。透明でも絶対落ちない強度で出来てるんだからさ。大丈夫だよ。よーしよーし」

「…///」

た、高木さんめー!
は、恥ずかしいぞこういうのも

……やりかえしてやる
ちょうど、高木さんは床が透けてるとこのへりのとこに立っている

「わっ!」
と脅かすと同時に高木さんをやさしく押す

「わーこわい。西片ぁ。」
と棒読みで言いながら高木さんが抱きついてくる

「ちょ…高木さん。恥ずかしいからっ///離れてっ///」

「えー。怖くて離せないなあ。」
また棒読み

高木さんめ!反撃を逆手にとってこんなからかいを

「しかしメインデッキでもすごく高い場所だよね。ゴールドタワーの頂上と同じくらいの高さなんだねここでも」

ちなみに我が讃岐の国の、ゴールドタワーは158mでこのメインデッキより8m高い。

「西片。2階に神社あるみたいだよ。タワーの中に神社って面白いね。」

「え、神社!?」

2階に上がる。確かに神社といえ...るのかこれは
小さな祠があるくらいで

「西片。恋愛成就・合格祈願にご利益のある由緒正しい神社なんだってここ。私たちにピッタリだね」

「…れ、恋愛成就はしてるだろもう」

「…うん。でもずっと一生、その先も成就させ続けるって願いを込めてさ。お祈りしたいな。」

「…うん。」

2人で祠にお祈りした。
あと、願いを吊るすやつ(名前がわからないけど)があったので二人で書く

ずっとずっと一時も離れずに
二人で一緒に幸せに生きていこうね

西片・高木

何度もこういうのやってるし、心からの願いだが文章にしてみるとなかなか照れくさい

「顔赤いね。西片。」

「赤くないっ///」

「あ、そうだ、西片。郵便ポストもあるよ!こっから送ってみない。手紙。」

「え、誰に送るの?」

「私は西片に送るよ。…西片は私に送ってくれたら嬉しいな。」

「そ、そんなこと急に言われても文章思いつかないし…///」

「思いつかないって言う割には顔赤いよ?なんか思いついてるんじゃないの?...別に一言とかでもいいんだよ。」

「……分かったよ。…///」

「お互いなんて書いたかは開けた時のお楽しみにしようよ。島に帰ったら一緒に開けよ?」

「うん。…///」

しばし時間をかけ、高木さんに手紙を書く。
高木さんはなんて書くのだろう。
何となく想像できるけど。

「さ、西片。トップデッキの方行ってみない?そろそろ時間。」

「そうだね。行ってみよっか。」

トップデッキに行くのはあらかじめ予約した時間である。
念の為購入時に1時間半後にしといて良かった。

電子チケットを係員に提示してまずはメインデッキのタワーギャラリーというのを見る

係員の人が展示されている東京タワーの建設風景や東京各所、新旧の姿を、紹介する

「へー。西片、東京タワーって1958年に建てられてるんだって。すごい昔だね~」

「もうおじいちゃんおばあちゃんだね。もう」

「面白いこというね。西片。性別どっちなんだろうね」

「いや、塔だからないよ。そんなの。長生きって例えというか。」

「私たちもさ。東京タワーより長く二人で一緒にいようね。ずっと。」

「うん。」

そんなこんなして東京タワーのトップデッキに登る。

エレベーター前でウェルカムドリンクのサービス
緑茶とレモネードだ

もちろん

「半分こにしよ。西片。」

とそれぞれ別の味をわけっこだ

「おいしいね。はい、西片。半分こ」

「うん。」

そう。俺たちはいつでも半分こ
これからの人生もずっと半分に分けっこして、2人でシェアして、生きてくんだ。

とそんなことを考えながら頂上に付く

トップデッキは意外と狭い。
壁と柱が鏡張りで幻想的な風景だ
そして窓の外には東京の街並みが広がる
そして

「見て見て!西片。すごいよ!」

俺を呼ぶ高木さん。
……綺麗だ。何よりこの風景にいる高木さんが。綺麗だ。

「あ、私に見とれててくれたんだ。西片。」

「そ、そんなこと……無くはないけど…///」

「ありがと。私もずっとずっと、西片に見とれてるよ。」

「…///」

「私の目はね。西片しか映さないよ」

「は、恥ずかしいからっ///そういうこと言わないの///」

「あははははは。真っ赤だね。西片。」
「ほら、一緒に景色見ようよ。どこまで見えるかな。さすがに小豆島は見えないか」

「そりゃあ無茶だよ。でも富士山も見えてるし埼玉東京神奈川千葉あたりの街も見えてるかもね」

「60km先まで見えるんだって。すごいね。」

高木さんと東京の街並みを眺める

「すごいビル多いね。ゴールドタワーからみた景色とはまた違うや」

「本当だね。凄すぎる」

「…でも私は島が一番好きだな。たまに来れたらこういうとこも楽しいんだろうけど」

「……俺も。」

「…自然とか好きだし、生まれた場所だし……西片と出会えた場所だからってのが一番の理由だけどね。」

「うん。……俺たちの出会って過ごしてる島だから…変わりなんてきかないよね」

「うん。……西片……好きっ❤」

「……俺も…///」

「俺も…何?しっかり言って欲しいなあ。」

「……お、俺も好きだよ。た、高木さん。///」

「えへへ。嬉しい。」

そんなこんなして景色を堪能した。

「そろそろお腹減ったねえ。西片。」

「うん。そろそろ降りてなんか食べよっか」

ここでも係員の人が写真を撮りフォトカードにしてくれるというので
高木さんとのツーショットを撮って貰った

「これもアルバムに入れよー」

「うん。」

そんなこんなで1階まで降りる。
とはいえ何食べよう
せっかくの東京デートだしなんか凝ったオシャレなお店とかに……

と、考えてると
「西片、あれ食べてみない」

と、高木さんが指さしたのは
モズバーガー

全国展開してるファーストフード店である

「え、こんなんでいいの?高木さん」

「うん。だって小豆島にファーストフードって無いし。だからちょっとやってみたかったんだ。ファーストフードで好きな人と食事」

「……///」

「本当は下校中の寄り道とかが良かったんだけどね。」

「高木さんがそれでいいなら、食べよっか。……あと今度下校後も食べに行こうよ。フェリー乗ってさ」

「うん。いいねそれ!ありがと。西片。」

さっそく注文する。

「どうしようかなー。色々あるから迷っちゃうや。……ライスバーガーっていうの気になるかも」

「俺はこの白いモズバーガーにしようかな。オニオンリングセットでドリンクは…烏龍茶」

「私はかき揚げライスバーガーにしよー。ポテトセットで…メロンソーダにしようかな」

もちろんわけっこして食べる。

「このチーズおいしい!トロトロしてて高木さんも食べてみてよ」

「ライスバーガーも初めて食べたけど美味しいよ。西片もどうぞ。オニオンリングももらうね。」

「うん。オニオンリング出してるとこって珍しいよね。CMとかでポテトはよく見るけど。ポテトもらうね」

「そうだよね。……そうだ、今度私手作りでハンバーガー作るよ。西片にさ。」

「えっ、いいの?ありがとう。」

「おやすいごようです。」

「……高木さん。まだ昼過ぎで時間あるけどさ。どこ行く」

「うーん。西片は?」

「高木さんが行きたいところで」

「私も西片が行きたいところがいいな。」

「それじゃ決まんないし。」

「うーん。まあそうだよね。…しいていうならこの辺都会都会してるからもうちょい落ち着いた、というか昔の雰囲気のところがいいかな」

「東京で昔っていってもなあ。」

「……あ、そうだ。タワーにあった神社って目新しい感じの祠があるだけで神社っぽくなかったしさ。神社行ってみたいかも」

「神社っていってもなあ。」

Googleマップで調べる

結構都内にも神社、あるんだなあ

その時ふと目に止まったのが

「高木神社……」

「へー。私の苗字の神社だ。ちょっと遠いけど」
「あ、西片。ここ縁結びの神様だって。高木神社で私と西片が縁結び❤」

「行ってみよっか。…もう縁結ばってるけど」

「絶対解けないようにがんじがらめぐるぐる巻きに結ぼうよ。」

「うん。」

もう絶対ほどけないほどに結ばった高木さんとの縁だけど
まだ結べるならどんどん結ぼう。

そうして俺と高木さんは高木神社に向かうために電車に乗った

第171話 完

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