からメシ 第50話 いざ、中間テスト
この一週間ちょっとの間、高木さんからみっちりと勉強を教わった。高木さんの誘惑からかいはいつにもまして凄まじく誘惑に幾度も負けそうになったが
それだけ高木さんも一生懸命教えてくれたってことだろう。高木さんが俺に教えてくれた事を、思い出して。いざ、試験に挑む!
---
1日目、1科目、国語
はじめ!
~~~
「西片、私たちを受け持ってる国語の先生は、どうやら小説の長文読解が好きみたいで、絶対2つは出してくるよ。これって西片にとっては実は相性がいいの。」
「長文読解って長い文章をきっちり読まないといけないからあんまり…読み込んでると時間切れになるし後回しにしがち…」
「もったいない。西片は長文読解を難しく考えすぎだよ~」
「それに…西片は、人の気持ちを考えることは得意なはずだよ。すぐそばでずっと見てきたから分かるよ。」
「もし分からなかったら私と西片に置き換えて考えてみて!ケースバイケースだけど」
~~~
問1-4
下線部C ダメだよ!出来るわけないよ!
とあるがこの時、球子の忠告を聞かずに逃げなかった杏の心情の答えとして、空欄Cに当てはまる適切な文章を答えよ。
なるほど。普通に分かるぞ。重い話だから俺と高木さんに置き換えて想像したくないが…
③球子はどんなことがあっても、自分の身を犠牲にしても、杏を守ろうとする。そんな球子を置いて自分だけ逃げるなんて杏にはできなかった
これだ。
問2-5
下線部D こんな距離から三人に囲まれた状態で放たれたボールが、リングをとらえる可能性など、奇跡の力を持ってしても皆無に決まっていた
とあるが、なぜ智花はそのようなシュートを放ったのか。その答えとして空欄Dに当てはまる文章および、空欄Eに入る人物を答えなさい。
これも分かるぞ。智花はシュートしたんじゃなく味方が来ることを信じてノールックパスをしたんだ。
俺だったらここは高木さんを信じてノールックパスを出す!
空欄Dは
④ブロックをかわすためシュートに偽装したノールックパス
だ
だとしたら空欄Eの人物名は
この位置からしかシュートを決められない真帆か紗季。真帆が最初の方で「ピンチのときにはわたしにパスだしときゃまちがいねーよ。ぜってーきめてやるからさ!」
って言ってるから走ってこの位置に来たのは多分、真帆だ
長文読解って結構面白いな。
こんな事に気付かせてくれたのも高木さんのおかげ
全く、高木さんは最高だぜ。
---
2科目 家庭科
これも高木さんの料理に付き添って教えてもらったっけ。
普段高木さんが作ってるものがどういう栄養素があるかとか、実体験を通して食べながらおそわった。卵焼き。れんこんのはさみ揚げ。山芋ご飯。納豆チャーハン。
分かるぞ。この問題も
---
3科目 化学
問1-4
次のうち二重結合を含む分子を全て答えなさい
これも分かるぞ。
両手を繋ぐのが二重結合。酸素分子と二酸化炭素だ。
イオン結合も散々やった
……///色々恥ずかしかったが。
ちゃんと覚えてるぞ高木さん
---
2日目 1科目 数学
問5
次の値を求めなさい
cos 15°
加法定理きたぞ!
こすってこすってぷらぷらちんちん!
高木さんのおかげで応用問題もすらすら解ける。
…
……
-----
というふうに中間テストが全て終わった。
そして全てのテストが返却された
国語 69点 数学71点 化学 79点 英語59点 歴史63点 保険体育80点 家庭科75点 情報60点
俺の部屋
「西片。よく頑張ったね!すごいや。」
「赤点ギリギリも無かったよ。高木さんのおかげだよ。ありがとう!」
「西片が頑張ったからだよ。」
「ゲームも返してもらえるって!あんま最近やってないけど…」
「100万円あたったらゲーム部屋作るんじゃなかったの?」
「昔そんな事言ってたっけ。」
「これはなんかご褒美あげたいなー。」
「これだけ西片頑張ったんだからさ…やっぱすごいご褒美あげたい…///だから…」
「……いいよ?西片。ご褒美。私の事…好きにしていいよ…///」
高木さんがベッドに横たわる。
…めちゃくちゃドキドキする……いいのか俺……
また血流が集まってきてしまう…
ついに……いくのか……高木さんと…
ゴm…じゃなかった、例のあのあれもあるし……いや…でも…
ええい!
ちゅっ
高木さんの唇にちゅってする
「……好きにしていいよっていうから…好きにしたよ…///」
「そっか。もっと何でも貰ってもいいのに、西片は控えめだなあ」
「さ、中間テストも終わったし。遊ぼ、西片。」
「うん!」
第50話 完