からメシ 第44話 2人の文化祭とからあげ喫茶
さて、ラーメンを完売しきったので、俺と高木さん、文化祭の仕事はもうない。あとはクラスのみんなと料理部に任せる。
高木さん、あまりに料理が美味すぎるので、料理部に勧誘されたが
「私は...西片のためだけに料理をつくりたいので」
とすっぱり断った
高木さん「あ、夏凜ちゃん。」
西片「春信さんも。煮干しの件はお世話になりました。」
春信「むしろこちらこそうちの煮干しをこんな美味しいラーメンにしていただきありがとうございました。」
夏凜「めちゃくちゃ美味しかったわよ!」
春信「お礼もかねてなにかご馳走しますよ。」
西片「いえ、そんなお構いなく...」
夏凜「ちょっとお兄ちゃん!馬鹿なの?2人の邪魔しちゃダメだって...!」
春信「......ああ!そうか!すみませんでした。私たちはこれでおいとましますので...」
なんか変に気を使ってくれたみたいだ。
今日の残り時間と明日丸々、文化祭を高木さんと回れる
といっても今日はまかないを食べ終わった時点であと残り1時間程度しかない。
とりあえず今日はちょっとだけまわって
明日ガッツリ回ろうということに
今日はとりあえず1-5の【からあげ喫茶】に
在籍する中学のクラスメイトとしては、木村、鷹川すみれ、日々野ミナ。
もちろんこの出し物の発案は木村だ。
ある意味1-5も料理部と共同開催で、日々野さん等1-5在籍の料理部のツテで家庭科室で作られた大量のからあげが運ばれ、1-5で出している。
お茶はティーパックだが、色んな味が用意されている。
木村「お陰様で2年越しで念願叶い、開店することができました。」
からあげ喫茶は基本的に、からあげとお茶のセットとなっている。
お茶の種類(紅茶、緑茶、麦茶、ほうじ茶など、さらに紅茶は数種類ある)を選び、からあげのフレイバーを選ぶ
フレイバーといってもノーマルのからあげに後からかける感じなのだが...
西片「じゃあ俺は麦茶とスタミナフレイバーで」
高木さん「私はアプリコットティーと抹茶塩フレーバーにしようかな」
すみれ「かしこまりました~。...今日も仲良くていいね。」
高木さん「でしょ?」
西片「スタミナフレイバーってどんな味だろ……ってニンニク入ってるのか!しまった」
高木さん「もしかしてキスが恥ずかしいからにんにくにしたのかな~?でもね、西片、にんにくなんて私が西片にキスする弊害には何もならないから安心してよ。」
西片「違う!知らなかったの!///」
からあげとお茶が届く
添えられてるフレイバーをかけて食す感じだ
「ちょっと替えっこしようよ西片」
「にんにく味だけどいいの?」
「うん!西片はそういうの関係なくキスする時はしてくれるからね」
「しないよ!……今は///」
「やっと本音でたね。はい、西片、あーん」
「だからしないから!人前であーんは!」
「あははははは」
その後、高木さんとからあげ、お茶を替えっこして食べた。
さすが、木村念願のからあげ喫茶だけあってからあげが美味い。ジューシーで旨みが強くて、フレイバーをつけることを想定し相当塩味は薄味に作ってあるのがいい。
抹茶塩はサッパリで意外とアプリコットティー
と相性が良く、スタミナにんにく味はやはり麦茶で豪快にリセットするのが美味しかった。何気にお互い最適解を選んだのかもしれない
「それにしても、お茶の味、ティーバックでいれても結構出るんだね。」
「...あはははははw」
高木さんが大爆笑する
俺そんな変なこと言ったか?
「Tバックでいれて結構出るってw」
「え。なに、俺変なこと言ってないと思うんだけど」
「ごめんごめん。いやあのね、ティーバックって2つ意味があって、紅茶とか入れるやつとね。もうひとつは、これもTバックって言うの」
スマホでTバックと検索して見せてきた高木さん
こ、これえっちなやつだ!えっちな下着///
俺はなんてミスを!そんなの知らなかった///恥ずかしすぎる///
正面に座っていた高木さんが俺の横に座り、耳元で小声で囁く
「そっかぁ。えっちを司る者西片はそんなに私にTバックはかせて、入れて、結構いっぱい出したいのかー。そっかぁ。」
「そこまでしてくれるんなら、じゃあ文化祭終わったら、西片のためにTバック買わないとだね❤」
さっきの、高木さんが言ってたTバックで、いれて、結構出す
知らないうちに俺ものすごいいやらしい発言をしてたのか!あああ
「そ、そ、そういう意味じゃないから!ティーバックってのは紅茶とか入れるやつのこといってて、それをお湯に入れるだけでもお茶の味が結構でるんだね。って話をしたかっただけだから!ほんとに!」
「あはははは。」
また、高木さんが耳元で囁く
「分かってるよ。西片は純白パンツのが好きだもんね」
「そういうことを言ってるんじゃないよ!」
そんなこんなで文化祭1日目が終わった
第44話 完