からメシ 第116話 2人きりの展示発表
結局文化祭2日目は1日目に高木さんがラーメン食いすぎた影響もあり、高木さんがイマイチ体調よくなくて回れなかった。
文化祭がおわった翌日。振り替え休日というやつ。
高木さんがまた家に遊びに来た。
「おはよう。暑いねー。西片。」
「もう9月半ばなのにね」
「シャワー借りてもいい?汗でベトベトだよ~。あ、でも、私の汗の匂い好きなんだっけ西片」
「そ、そんなこと言ってないから!シャワー浴びてきていいよ」
「あー、西片それえっちする前みたいなセリフだね。しちゃう?2回目。なんなら一緒に入ろっか?」
「し、しないよ!一緒にもはいらないから!」
あの日のことが思い出される
高木さんの初めてを貰ったあの日。
あの時は夢中になって...というかもう頭がなにかに支配されてるかのように高木さんを貪るようにしてしまった気がする
……高木さんに本気で迫られたら耐えられないから、トイレ行っとくか。
「ふう...」
「ふう…」
正直またああなっちゃうのがちょっと怖い。あんまがっつくのも、そういう風にばかり見てるようで...
ていうか高木さんはいいのかな。誘ってくるというのはいいということなんだろうけど……
そもそも初めては何も隔てるものなくしてしまったし、すぐに生理きたとはいえ、本当に出来てないのかな。
まあ4週たったらまた検査薬で調べるって話だったから来週か。
部屋のドアを開ける。
と、そこには和装メイド服の高木さんが居た。
「トイレ長かったですね。ご主人様。おかえりなさいませ。」
「た、高木さん?その格好は!?」
「去年ミナちゃんに作って貰ったやつだよ~ていうか去年も西片の部屋で着たよね。」
そう。去年の文化祭、調理班だった高木さんは和装メイドの衣装は文化祭では着なかったが、わざわざ日々野さんに習って自分のメイド服も作り
文化祭の後の休日に俺に着て見せてくれたのだ。
着て見せるというか、色々と。からかいも交えて。
「文化祭後はやっぱこの服かなと思いまして。」
「高木さん張り切ってるね。なんかあるの今日」
「はい。今日はご主人様...いや、ここは西片でいこう。西片に見せたいものがあってさ。」
なんだろう。高木さんの見せたいものって
えっちなやつとかじゃないよなまさか
「ん?西片何期待してるのかな?顔真っ赤だよ?」
「ち、違うから///」
「まだなんも言ってないのに~。まあ西片が期待してること、してもいいけどね。」
「...///」
「じゃあ本題にはいるけどね。見せたいものはこれだよ。」
高木さんが模造紙を取りだし広げる。
そこにはでかでかと俺の絵が描いてありそして
タイトルは
図解!私の大好きな西片
とか書いてやがる
「は、恥ずかしすぎるんですけど、これ!///」
「西片についての発表を西片の前だけでする。って言ったじゃん。私、西片に嘘つかないからさ。」
これが私、西片に嘘つかないからの悪用である。そこは冗談にしてよ。恥ずかしすぎるよこれ
「そ、そうだけどさ!」
「まあまあ、読んでみてよ」
俺の絵から矢印を引っ張ってあり解説がされてる。頭と心臓にあたる部分の解説がやたら多い。てか心臓て
「ああそれね。心って意味だよ。西片の心に好きな所が多すぎてさ。書ききれないや」
頭から引っ張ってある矢印には
いつも私をからかおうとしてあれこれ考えてくれるけど、返り討ちにあっちゃうところがとってもかわいい。このかわいさがまた好きなんだよなあ。
私を楽しませようと色々考えてくれるところ大好きだよ。
あと、私と西片の将来のことしっかり考えてくれてるのがほんとうれしいんだよ。
まだまだ沢山あるけど書ききれないや。一生かけて伝えるね。
心から引っ張ってある矢印には
いつも、私の事考えてくれててありがとうね。
西片のやさしい所、大大大好きだよ。
たまにクリティカル出してくれるところ、たまらなく好きだなあ。
普段の恥ずかしがる西片も最高にかわいいくて大好きだし、いざと言う時、しっかり自分の気持ちを言葉にできる西片は最高にかっこよくて大好きだよ。
こっちもまだまだ沢山あるけど書ききれないから一生かけて伝えるね。
「ありがと。高木さん。嬉しいよ」
「どういたしまして。ほかのとこも読んでみてよ」
髪の毛 いい匂いがする。
顔 すぐ赤くなる。かわいい。
唇 ふにふにしてて冬場はちょっとカサついてるから多めに保湿してあげようと思う。
「...///」
うなじ 耳 感じやすい。性感帯かな?
「……///」
おへそ 今度ぺろぺろしたい。あとこないだ、初めてセックスした時見たけどへそのゴマ溜まってたね。取ってあげるよ今度
「せ、セックスとか書かないでよほんとにもう///」
「あははははは」
胸板 筋肉質で守られてるみたいで安心する。裸でくっつくと特にね❤
「だからさ……///」
「こっちはセックスって書いてないじゃん」
指 この指に触られると気持ちいい。あと幸せ
「……ああもう///」
腕 いっぱい抱きしめてね
足 走るのが早くなったね。筋肉もついてきて……今度駅弁しよっか
「なんでそっちの方向に持ってくの!///」
「あはははは」
そして
すぐ硬くなる部分 結構な絶倫だね。朝から夕方まで凄かったよ❤毎日でもいいよ?これからもよろしくね。いつか赤ちゃん作ろうね。
「ああもう恥ずかしすぎる!///」
「あははははは。顔真っ赤だよ。西片。」
「こんなの掲示したら大問題だよ!恥ずかしくて死んじゃうし怒られるどこじゃないよ」
「あははははは。だから最初から、西片だけに発表するって言ったじゃん。」
とまあ、こんな感じで凝った、愛情たっぷりからかいを受けたのだった。
「ねえ、西片。せっかくメイド服着てるんだしさ。」
「……メイド服で……ご奉仕……したいな……///」
高木さんがメイド服で迫ってくる
「...た、高木さん……///」
「ご主人様っ...ご奉仕させてください。……///」
いいのか俺
……いや、でも……
恥ずかしいし…それに……///
「き、今日はそういうご奉仕はいいかな……///」
「そういうってどういう事ですか?ご主人様」
「だからえっちなご奉仕は」
「えっちなご奉仕って具体的にどういう事ですか?」
「だ、だからそれは…...を……に……い...いれ……」
「ちょっと声が小さくてご主人様の指示がききとれません。ちゃんと大きな声でいって下さればその通りにご奉仕致しますので」にやにや
「だ、だからそんなつもりじゃないから!」
高木さんが満面の笑みだ。た、高木さんめー!
「そもそもご主人様。先程私はせっかくメイド服着てるんだからご奉仕させてとは言いましたが。えっちなご奉仕とは言ってませんよ?ご主人様何を考えてたんですかね?」にやにや
「まあご主人様がえっちなご奉仕してもらいたいなら全力でさせていただきますが」にやにや
高木さんめー!ノリノリだな
でも命令してどうこうってのもやだし
……やっぱりあの時の…初めてのことを思い返してしまい、とてつもなく恥ずかしくなる。し、またいまいち踏み出せない感じになってしまった。
「紅茶飲みながらケーキ食べようよ」
「うん。チーズケーキ焼いたんだ。紅茶沸かすね。」
2人でリビングに行く
「ご主人様、どうぞ。ピーチティーになります。こちらがチーズケーキです。」
んー。なんかご主人様ってやっぱ他人行儀っぽいよな。敬語も……全部敬語だと
「ふふふ、やっぱ西片は普通の喋り方のが好きかな」
なんでこう高木さんは心が読めんの!?
「そりゃあ西片の事だけ4年半以上も真剣に見続けてきた成果だよ~。」
また読んだ!
「はい、西片。あーん。」
チーズケーキを食べさせてもらう。
「ほんと高木さんの作った料理はおいしいよ。チーズのうまみは残しつつ臭みや癖は消えて爽やかなレモンの香りがまた...」
「えへへ。ありがと。私もいただくよ。やっと少しお腹減ってきたよ」
「ああいう無理はもう辞めてね。22杯もラーメンとか高木さんの体が心配だよ。」
「流石にもうあんなに沢山食べることは一生無いよ。翌日まで一切お腹空かないとか初めてだもん」
「自分で言うのもなんだけど美味しい。」
「でしょ?紅茶にも合うし」
「メイド服にも合うでしょ?このメニュー」
「……うん///」
「メイド服でご奉仕できなかったのは残念だけど」
「...り、料理作ってくれるのだって立派なご奉仕だと思うな」
「ありがと。」
夕方、高木さんはまた着替えて
(ちなみに着替えるとこ見てていいよ。とまたからかってきた。)
家に帰るので、送った。
「じゃあね、西片。また。学校で」
「じゃあね高木さん。」
その時、高木さんが耳もとで囁いた
「...来年は…文化祭終わったらこの服でしようね。ご奉仕させて❤」
「……///」
高木さんめ。いつも俺をドキドキさせて
でもこのドキドキこそ今は好きだって気持ちの現れだって分かるから。心地よかったりする。
第116話 完
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