からメシ第166話 高木-takagi- 洗濯

南1局
ドラ6

すみれ(椋さんが圧倒的トップすぎてみんな高い手狙うから手が遅くなってる。全員200000点差以上。親で役満2回直撃しても逆転できない点差。)

すみれ(とはいえ。もう三段目。でかい手なんて作れる手牌じゃないから、ここは和了りにいって次の親番で連荘する。)

すみれ「ポン!」南南南

すみれ「チー!」678

すみれ「ツモ!ダブ南ドラ2!2000・3900」


二 四赤五六 ①②③/678 南南南

南2局
ドラ⑦

すみれ(今回も手はよくない。親だし鳴きの速攻でいくか)

すみれ「チー!」「チー!」「チー!」

(思いがけずに満貫はった)

⑨⑨二三/赤567赤⑤⑥⑦567

丹羽 一捨て

すみれ「ロン!11600!」

すみれ(そろそろ丹波さんから和了りにくくなる点数だけど…仕方ないよね。四の五の言ってられない)

南2局
1本場

丹羽 「ロン。リーチ断幺九七対子で6400。」

すみれ「はい…」

すみれ(七対子読みにくいなあ。オリれる牌無かったし仕方ないか。親番もう終わっちゃったけどこっからが肝心。加賀城さんが和了ってその後4本場以内に親のノーテン流局すれば椋さんの連荘は防げる)

南3局
ドラ⑧

加賀城「チー!」「チー!」「チー!」

/⑥⑦⑧234二三四

すみれ(わかりやすく三色か断幺九、または両方の鳴き。差し込みやすい。さすがに安目から…)⑤捨て

……

すみれ(高目しか和了れんのかい!)

丹羽(これかな?)④

……

すみれ(カンチャン待ちかよ)③

加賀城「ロンです!5800」

88②④/⑥⑦⑧234二三四

すみれ(さっきから差し込みが痛いな。でも次の局、誰も和了らず、加賀城さんがノーテン親流れして、聴牌が2人以外なら、椋さんの連荘は無い!それは全員感ずいてるはず。)

~~
ナレーター「椋選手は圧倒的ですが2位以下は目まぐるしく順位が変わります!デットヒートです!」

神之浦「これが2回戦や準決勝だったら2チーム抜けなんだけどな。死の組のえげつなさだな。まあそれも含め麻雀だけど」

ナレーター「ちなみに他の卓は既に対戦終了しているようです。A卓は南神奈川の八神学院。58年振り2回目の出場。こちらは第1回大会の神奈川代表ですね。B卓は千葉の輝日東高校、50年振り2回目の出場のチームが2回戦進出を決めました。古豪って感じでしょうか」

神之浦「2回目じゃ古豪って感じでもないけどな。どっちのチームも去年は決勝進出ならず。」

~~

南3局
1本場

椋「ツモ。400・600」

椋「……なめられたもんだで。親番が強いからって子で和了れないわけじゃないのに。流局狙いなら尚更。」

~~
南4局

椋「ツモ。500オール」

椋「ロン。1800」

その後また連続和了が始まる

南4局
5本場

丹羽「ポン」999

丹羽「ポン」四四四

丹羽(とにかくカンしやすいようにポン連発する。椋もなにやら鳴いてるからなにか仕掛けるつもりだろうけど、嶺上牌まで支配が及ばないのはわかった。
聴牌して加槓したら相当嶺上開花しやすいはず。椋千尋の親番時おそらくこっちの当たり牌は王牌に詰め込まれてるはずだから)

丹羽(よし9ツモった。)

丹羽「チー!」567
⑥ツモ
229⑥/567四四四999

丹羽(よし、9加槓すれば聴牌。嶺上開花で和了る)

すみれ(あれ。まさか…ダメだカンしちゃ。椋さんがオタ風まで鳴いて役なしで作ってるの見ると、これは……)

丹羽「カン!」9 999

椋「ロン!」

丹羽「えっ……」

椋「搶槓だよ。嶺上取らせると思った?」
9
78中中/北北北四五六123

丹羽(つ、強すぎる……)

すみれ(……多分次加カンしても搶槓くるんだろうな…おそらく字牌は加槓できないようになってて……カンまで封じられたらどう対処したら。)


…10本場

丹羽「リーチ」

椋「ロン」

丹羽(たまに聴牌してリーチしてもリーチ時の捨牌が必ずロンされてリーチ成立しないのよね。ということは、椋からしてもリーチ棒食わされるのは痛い。ということよね。)


11本場
ドラ中

すみれ(リーチ棒食わせれば止まるはず。普通のリーチや少し手を遅らせたリーチなだけじゃだめなんだ。……あれ、もしかして)

すみれ10巡目
⑧ツモ
②②⑦⑨678一二七八九九

すみれ(九切れば聴牌だけど、あからさますぎる。ほぼ間違いなく当たり牌。むしろここは)
8捨て

椋(……)
椋手牌
七八②②⑤⑥⑦677889

11巡目
椋「ポン!」888
9捨て

すみれ(思った通り平和からおそらく断幺九に切りかえこれで椋さんの聴牌解消したはず)

すみれ
ツモ7
②②⑦⑧⑨67一二七八九九
九捨て

12巡目
椋 6捨て

すみれ

5ツモ
②②⑦⑧⑨677一二七八九

すみれ(さすがに椋さんテンパイし直したよね。7捨てれば聴牌てことは7は多分危ないし②も多分危ない。断幺九の可能性高いから一は通るはず)

一切り

13巡目
椋ツモ③
六七八②②⑤⑥⑦77/888

椋(この子見えてるように回避しよるな。…二は十中八九次巡で捨てるだろうし待ち変えるには間に合わない。②7はどうせ私が捨てない限り出ない膠着状態。ならこんなん次④引いて終わりだで)捨て②

すみれ

②②⑦⑧⑨5677二七八九

すみれ(あからさまな不要牌が来たな。一応次で二待ちに変えられたら嫌だし二捨てとく)二捨て

加賀城「チー!」一二三
捨て一

椋(手の進まない鳴き!?九でも持ってて私の聴牌察知したのか?)

~~
ナレーター「鷹川選手!先程からなかなか手を進めさせません!1度聴牌しましたが崩しています。しかしそのお陰で椋選手への振込を何度も神回避してます!……これは見えてるとか?」

神之浦「いや、牌譜とここまでの試合からの推測だろうな」

ナレーター「加賀城選手の手の進まない鳴きは?」

神之浦「どのタイミングかで危険牌掴んでて、椋が聴牌付近にいて仕掛けてくるって推察して次順でツモ和了りするって状況見て推測しずらしたんだろう。
これで椋の当たり牌は椋じゃなく、丹羽に入る」

~~

丹羽 ④ツモ

丹羽(これが椋の当たり牌かな。確信までは無いけど。浮いた牌だけどこんなの絶対手放さない。)
中捨て

~~
ナレーター「丹羽選手!ドラ暗刻崩したー!たしかに④捨てしたら放銃でしたが、」

神之浦「これは小豆島にチャンス来てるな。これで聴牌できたら、」

~~

すみれ(ここまで頑張ってきたんだ。少しでも長く続ける!引け!)

6ツモ

發切り
すみれ「リーチ!」

鷹川手牌
②②⑦⑧⑨56677七八九

~~
ナレーター「ついに椋選手の親番でリーチが出たー!」

神之浦「フリテンリーチだけどな。ただ、リーチ棒出せたのが非常にでかい。和了れなくても…椋の連荘はこの局まで、次は後半戦までは無い」

~~
椋「ツモ!1600オール」
六七八②③④⑤⑥⑦77/888

すみれ(これでいい。4500点の和了からリーチ棒食わせて5800点の和了。300点ずつの点数上昇を阻止したから次は和了れないはず)


12本場
椋配牌
一四七258③⑥⑨東北西發

椋(やっぱこうなるか。1度だけでなく2度までも。なかなかやるね。)

丹羽「ツモ。4200・7200。」

~~
ナレーター「前半戦終了!時刻は21時6分。4時間以上に及ぶ長い長い前半戦が終わりましたー!千里山女子椋選手は相変わらず283500点と圧倒的ー!ですがこの和了で尼ヶ坂女子の丹羽選手が2位に浮上しましたー。ここで継続試合、翌日の臨時対局室Dにての試合となります。」

神之浦「1位しか抜けられない1回戦なのがもったいねえカードだな。特に先鋒戦と大将戦は準決勝以上を見てるような展開。
現に北大阪大会では誰一人止められなかった椋の連続和了を2回も止めてるしな」

ナレーター「まさに死の組です。」

~~

帰りの電車の中でも鷹川さんはアイパッド片手に六車さん(まだギプスは外れてない)と大将後半戦の相談をしていた

そんなこんなで宿舎に戻り、お風呂に入った。
湯上り、部屋に戻るともう23時半だ

明日も早いしもう寝よ。
と思っていた所で高木さんが尋ねてきた

「西片っ❤」

抱きついてきてベッドに押し倒される
お風呂あがりの高木さんのいい匂いがする。

「ちょっ...高木さん?///」

「試合もあったし、自由時間も少なめだったし、みんなもいたしあんまりいちゃいちゃ出来なかったからね」

頬をすりすりしてくる高木さん

「ちょ、部活の遠征なんだからえっちなのはなしだよ!///」

「私が声出さなきゃバレないよー。西片のを口でするとかさ」

「ダメっ!高木さん!めっ!」

「ちぇー。じゃあキスで許してあげるよ」

「...そ、それくらいなら……」

ちゅっ
ちゅっ
れろっ

「た、た、高木さん!?し、舌いれたらさすがにエッチなやつだからっ!///」

「えー?そうなの?でもさ。西片の部屋なら誰もいないし、西片がそうやって恥ずかしがって大きい声出さなきゃバレないよ~」

「そういう問題じゃありません!///さ、そろそろ寝ないとさ」

「ちぇー。...じゃあさ、じゃあさ、マネージャーの仕事、頼まれてくれる?」

「え、なに?」

「ランドリーで私の服洗っといてほしいな。はい、これランドリー代」

「それマネージャーの仕事じゃなくない!?///」

「そうかもね。私だって西片だから頼むことだし、私のだから西片に頼むんだよ。なんでかわかる?」

「......分かるけど...///」

「...聞かせて欲しいな」

「......す...好き...だから...///」

「せいかーい!じゃ、よろしくね。あ、かわりと言っちゃなんだけどその服西片の好きに使ってみていいからさ」

「好きに...使う...って……///?」

「嗅いでもいいし、着てみてもいいし、ベッドの上に並べてダイブしてもいいし、ぺろぺろしてもかけてみてもいいよ?洗う前でも後でも」

「し、し、しないよ!そんなことっ///だいたいかけるって何をだよっ///」

「何ってそりゃあナニだよ。」

「……///」

「あと手洗いで洗ってくれてもいいよ?」

「ら、ランドリー使いますっ!///ていうかそろそろ高木さんも部屋戻らないと…明日早いし…」

「じゃあね、西片、また明日。」

「また明日」

……高木さんが自分の部屋に帰った。

……高木さん…服に何してもいいって言ってたよな……
嗅いでも…着ても…舐めても……か、かけてもってあれだよな…白いの...

いやいやいやいや変態かおれは!高木さんの大事な服にそんな事っ!///
しかし、そんな自制心とは裏腹に、目の前の袋に入ってる高木さんの服…下着とかもあって……高木さんの言ったこともあり
色々興奮して、あの部分が硬くなってしまった。

ダメだって気持ちと、もう一線越えた関係で高木さんもいいって言ってるんだからいいんじゃね
って気持ちがせめぎ合う。
気がつくと高木さんのシャツを手に取っていた。

し、シャツを嗅ぐくらいならっ…///
今ここには誰もいない
オートロックだからいきなり高木さんが入ってくることもない

それなら……!

念の為周囲を確認する
振り返ると…

にやにやした表情で壁から顔だけ出した高木さんが

「たたたたたたたたたた高木さん!?なんでそこにっ///……これ、違っ……」

「あははははは。西片も男の子だねえ。」

「ご、ごめん高木さん!!///つ、つい出来心で///こ、こんな変態みたいな…嫌だよね……」

「嫌だったらこんな大笑いしないよ~。むしろちょっと嬉しいくらい。っぷ、あははははは。でも西片ってやっぱムッツリスケベなんだなあ」

「そ、そんなことは///」

「ムッツリな行動には変わりないでしょ?ま、そんな西片も私は大好きだけどね。さ、続けてどうぞ。」

「できるかっ!///」

「あははははは。顔真っ赤っか」

「ていうかなんで部屋にいるんだよっ!部屋から出たとこ見たし、オートロックだからまた明日って言ったよね高木さん!嘘ついたの!?」

「嘘じゃないよ~時間見てみなよ西片。今0時6分。0時回ってるよもう。また明日って言ったのは23時50分だからね。あの時からしたらもう明日なんだよ。」

「そ、そんな。ってかなんで入れたの?」

「簡単なことだよ~。ドアの外に出たあと、ドア閉まる寸前のとこでドアノブ押さえて保ってたんだよ。」

「ずっと俺の部屋のドアの前にいたの!?」

「そ!」

「俺をからかう為だけに?」

「いまさらだよー。」

高木さんめ。昔っからこうだよ。全く

「それじゃあおれはランドリーで洗ってくるからさ。自分のと高木さんの服。高木さんはもうお休み」

「私も行くー。」

「俺に頼んだ意味無くない?それ。明日早いんだしさ」

「えー。それ言うなら西片も同じだよ。私もう試合ないし。……ていうか意味あるよ。だって」
「西片と一緒にいられるから」

「……///そ、そうかもしれないけど……」

「さ、洗濯物入れてくよ」

高木さんは俺の服と自分の服をいっしょくたに洗濯機に放り込む

「ちょ、ちょっと。高木さん!?一緒に洗うの?俺のと高木さんの///」

「うん。だって別々に洗ったらもったいないしさ……それに」
「一緒に洗濯してるのって、家族になったみたいで、嬉しい」

「……そうかな?///」

「そうだよ」

高木さんの服と俺の服、洗濯物がくるくる回る

「追いかけっこしてるみたいだね。西片。」

「どっちが追ってるのさ」

「そうだねー。西片が追いかけてるんなら、捕まえたら私の事、好きにしていいよ。」

「……じ、じゃあ高木さんが追う方で……///」

「つまり西片を捕まえたら好きにしていいってこと?」

「お、同じ条件なの!?」

「当たり前だよ~」

そう言うと高木さんは俺に抱きつく

「捕まえた。たべちゃうぞ~」

ほっぺをぺろぺろとしてくる

「ちょっ...///恥ずかしいし、くすぐったいし...誰か来たら……///」

「こんな時間誰も来ないよー。」

「……///」

洗濯が終わると次は乾燥だ。
洗濯機の衣類を乾燥機に移していく

「ん?なんだこの白いぬ...わああ、ぱ、ぱ、パンツ……///」

「あははははは。驚きすぎだよ西片~。そりゃあパンツも洗うよ。ん?欲しいの?あげよっか?つけてみてももいいよ」

「貰わないしはかないよっ///全く高木さんは……」

「西片、見て見て。私のパンツと西片のパンツが絡みついてる。これってさ」
高木さんが耳打ちする
「間接セックスだね❤」

「そ、そ、そ、そういうんじゃないからっ!///」

「あはははは。慌てすぎだよ~。そもそも間接じゃないのもしてるのにさ」

「……そ、そうだけど……///」

また、乾燥機で衣服がぐるぐる回るのを見ている。
高木さんと手を繋ぎながら

「ごめん。明日早いのに付き合わせちゃってさ」

「西片が謝ることないよ。私が好きで勝手にここにいるんだしさ。というか洗濯頼んだの私だしね」
「……こういうのも幸せだな。」

「うん……」

「西片が隣でさ、手、繋いでくれてるとさ。生きてるなあって実感するや」

「大袈裟じゃない?」

「全然大袈裟じゃないよ。私はね、西片と一緒にいたいから。西片と一緒にいるために生きてるんだもん。私と一緒にいてくれて、ありがとうね。西片」

「俺もだよ。……俺の方こそ...高木さん、いつもありがとう」

「大好き。」

「……俺も」

「好きって言って欲しいな」

「……好き///」

「えへへ。大好きだよ。西片。」

こうして乾燥機にかけたお互いの服から、お互いに自分の服を袋に入れて部屋に帰る

「今度こそお休み。高木さん。明日朝早いけど」

「もう今日だよ。お休み。西片。電話でえっちなモーニングコールしたげるね」

「お、お断りしましゅ!///」

「あははははは。顔真っ赤にして噛んじゃってかわいい。でもそれなら一発で起きるでしょ?西片」

「それでもダメっ!大体他の人に聞かれたら困るだろっ、それ///」

「そうかもね~。やめとくよ。でも、ふたりきりの旅行じゃないと色々制約多いよねえ。一緒に寝れないし」

「そりゃあ部活は学校行事だしね」

「でも西片のおかげで試合頑張れたよ」

「俺、何もしてないけど……」

「一緒に来て一緒にいてくれたもん。ありがと。西片。」

「……うん。」

「...さ、寝よっか。……別々にだよ?」

「わ、分かってるよ!///」

「あははははは。お休み。西片」

「お休み。高木さん」

そうして部屋に入ると
疲れが溜まっていたのか一気に眠りについた

第166話 カン

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