絵で見る「秋の土用と冬の養生」
二十四節気の寒露を過ぎ、季節は晩秋です。
そして、10月20日からは季節の変わり目である秋の土用。
土用があけたら11月7日立冬から冬です。
あっという間ですね。
・・・
今、ホメオパスであり元看護師でもあるこぢまりえさんと、オンライン講座をやっています。
今公開をしている講座のテーマは「秋の土用と冬の養生」です。
今回は、この動画の内容に沿ったお話を、ブログで展開してみたいと思います。
動画を見られる方には、予習復習のための参考資料になれば嬉しいです。
・・・「秋の土用と冬の養生1 ー 土用のこと」・・・
地球が1回自転する時間を1日、
地球が太陽のまわりを1周する時間を1年(1太陽年)と言います。
1年の間に、地球は約365回自転するので1年は約365日です。
そして
(北半球にいる私達が)太陽の光を浴びる昼が最も長いのが夏至。
(北半球にいる私達が)太陽の光を浴びない夜が最も長いのが冬至。
冬至と夏至の間が間にあるのが春分と秋分。
です。
春分と秋分の頃は、昼と夜が同じ長さですね。
日本の暦では、
春分は春の真ん中。
夏至は夏の真ん中。
秋分は秋の真ん中。
季節の始まりは、立春、立夏、立秋、立冬。
立春は、冬至と春分のまんなか。
立夏は、春分と夏至のまんなか。
立秋は、夏至と秋分のまんなか。
立冬は、秋分と冬至のまんなか。
です。
そして、立春から始まるのが春。
立夏から始まるのが夏。
立秋から始まるのが秋。
立冬から始まるのが冬。
です。
今日(10/10)は秋です。
秋を細かく見るとこんな感じです。
今は、晩秋です。
・・・
せっかくですから、1年全体も細かく見てみましょう。
(クラクラする人は、飛ばしてくださいね)
※地球が太陽の周りを回る一周を24分割した節目が、二十四節気です。
◎そして秋の土用入り。
10/20から立秋の前日(11/6)までの18日間は、
季節の変わり目の「秋の土用」です。
日本の季節は、春、夏、秋、冬、土用の5つでできています。
これを五季といいます。
五季は五行という思想から生まれたもので、
五行は木火土金水という5つの要素でできています。
木は春、
火は夏、
金は秋、
冬は水
土用は土
に対応しています。
この五行の中で、土は中央に位置します。
図にすると、こんな感じです↓
火
金 土 木
水
五季のめぐりは、以下の図のようにイメージするとわかりやすいと思います。
春→夏→秋→冬→春ではなく、
春→春の土用→夏→夏の土用→秋→秋の土用→冬→冬の土用→春といったかたちで、季節の変わり目に中央で過ごす期間があるイメージです。
土用という季節は、土の働きが盛んになるし、土のケアが大事になる季節でもあります。
今風に言えば、グラウンディング、センタリングのキャンペーン期間が土用です。
◎土が、季節のうつりかわりをうながします
バナナの皮を縁側に置いておいたら、
何者かが持ち去らないかぎり、ひからびて、カピカピになります。
でも、そのバナナの皮を土に埋めておいたら、
結構すぐに、分解されて土になります。
分解されて生み出された栄養は、
土の中の微生物の餌になったり、
根っこを通じて植物に取り入れられていきます。
ある命を分解し、死滅させ、ある生命を生み、育てる力。
それが土の力です。
土があるから、生態系の循環が保たれる。
土が死滅を促進し、生育を促進する。
死滅と生育の促進によって、循環を司る力が土です。
◎土は消化して、分配する
土が、植物を分解して、栄養を作る。
その栄養を、土の中の根が吸収して植物全体に配られていく。
消化と、分配。
それが土の力。
体でいうと肚(はら/はらわた)の働きです。
肚は、からだの土です。
肚は、消化の働きをする内臓という意味の言葉。
胃腸で食べたものは分解され、栄養に変えられ、腸壁にある栄養吸収細胞から体内に取り入れられて、血液などを通じて全身に配られます。
この土の働きがあってこそ、そのほかの色々な内臓がいい感じで働けます。
◎胃や膵臓に優しい甘みを
この土の働きを司る内臓の代表は、膵臓や胃など。
土に対応する味は甘みです。
優しい甘みは土の内臓によく働きますし、
強すぎる甘み(人工甘味料)などは膵臓の働きを刺激しすぎるなどして、
消化器官に負担をかけたりします。
甘藷(さつまいも)
かぼちゃ
ぬか
みそ
糀(甘酒)
お米やひえやあわなどの、噛むと甘くなる穀類
などは、土の働きに対応する食薬と言われています。
噛むと甘くなるということは、唾液酵素が消化をしているということ。
(デンプンを糖にかえうかえう
よく噛むということは、唾液の分泌を促進して、消化を助ける行為ですので、土用の養生の要のひとつは、しっかりよく噛むことだとも言えますね。
センタリング
グラウンディング
体の中央にある「土」の働きを大事にする
消化を助ける
よく噛む
など
※参考資料として、五行色体表というものも貼っておきます。
ということで、今回は秋の土用について、お伝えしました。
次回は、秋の名残り(フィナーレ)に関する養生のお話
(肺、大腸、皮膚、潤いなど)
その次は、冬到来への備えのお話
(横になること、足湯と腰湯、根菜類や煮込みのことなど)
について、書いていこうと思います。
動画もぜひみてくださいね!
そして、会える方はキューアンドエーセッションで会いましょう!
では、よい秋冬を!
(つづく)
最後に以下のとおり、こぢまりえさんのお店から、動画配信に関する情報を転載します。
・・・
コラボオンライン講座『暦の嗜み方~秋の土用と冬の養生~ 』
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今月の冨田貴史さんとのコラボ講座は、秋の土用と冬の養生についてです。
やっと涼しくなってきて、秋が来たな~と体感が伴ってきたころかと思いますが、10/20~は土用の期間に入ります。
冬への準備期間の土用と寒さに縮こまる冬の過ごし方のコツを
こじまりえが冨田貴史さんにお聞きしました。
※今までは別々の動画でしたが、二人でやりとりしながらの対談形式の動画になります。
【冨田貴史さん ご紹介】
著書『春夏秋冬 土用で暮らす』『いのちとみそ』の著者、
大阪中津で暮らしと支える衣食住との向き合い方、
これからの暮らしを見つめる提案やワークショップやマルシェを行う
『冨貴工房』を運営。
《講座内容》
◎土用とは何?
◎秋の土用はどう過ごす?
◎冬とはどんな季節?
◎冬の過ごし方について
後日、質疑応答の回があります。
11/6(金)10:00~ zoomにて
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《お申込期間》 ~ 10月15日(木)18:00
《配信 (視聴可能) 日時》 10月16日(金)23:59
《所要時間》 約80分
《資料の有無》なし
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