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晩秋は秋のクライマックス〜心身のお掃除キャンペーン〜

今日は10月13日。

和暦でいうと葉月二十七日。

七十二候でいうと「菊の花、咲く」。

ざっくりいうと、秋の終わり頃。

晩秋です。

ということで、前回に続いて、日本の暦と養生についての話をしますね。


まずはざっとおさらいです。

(ゆっくりおさらいしたい人は前回の記事を読み返してみてください)


地球が太陽のまわりを回る1周を24等分したのが二十四節気。

下の図だと、真ん中に太陽がいて、そのまわりを地球が左回りに回っているイメージです。

二十四節気


二十四節気の中の、大事なポイントとなる8つの節目を八節と言います。

立春、春分、立夏、夏至、立秋、秋分、立冬、冬至で八節です。



八節


立春から始まるのが、春。

立夏から始まるのが、夏。

立秋から始まるのが、秋。

立冬から始まるのが、冬。

今は、秋ですね。

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このブログを書いているのは10月13日なので、寒露と霜降の間です。

晩秋です。

秋は、五行(木火土金水)の「金」の季節。

季節の終わりは、季節のピークであり、フィナーレ。

コンサートの最後の2曲、くらいの、一番盛り上がる時期でもあるのです。

意識でいえば、「秋の養生をやりきる」感じの時期です。

以下の図は、anan SPECIAL「カラダの声を聴きなさい」に載ったもの。

これで見ると、秋は「金の季節」ですね。

(こんなマニアックなことを書かせてくれたananに改めて感謝❤️)

(ちなみに取材に来てくれた編集長さんに「ぶっちゃけなんでこんな記事載せたいんですか?」と聞いたら「実は私たちはこういうことばかりをやりたいと思っている」と言ってくれました。バックナンバー含めて、売り上げが伸びたらこういう特集が増えますよ!たぶん!)

anan原稿1

上の図は、土を中心に据えた図。

以下は、昔からある「五行色体表」の一部を抜粋したものです。

「いろんなものを、5つに分類できるよ。境界線は曖昧だけどね。」という考えを元にまとめたものですね。

 五行色体表


この表を見ると、金に対応する内臓は、肺と大腸。

季節でいうと、秋。

対応する味は辛。

対応する色は白。

金の働きは、磨き清めること。

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引き締まったり、固まったりすること。

土の中にある多様な成分から、ケイ素だけを集めて、他のものは集めないで、水晶を作る、みたいな感じ。

秋は実りの季節ですが、これも、必要なものだけを実に集める、金の力による所作です。

それは、いるもの、いらないものをふりわける力です。

秋は、冬ごもりするために必要なものを蓄え始めて、いらないものは出していく時期。

そしてそれができる、体内の水の循環が要です。

体内の水質が、浄化、排泄、解毒、などの要になります。

カラダにいい水、いい油分を保って、潤わせることが大事です。

精神的にも、いるものといらないものをはっきりさせる気持ちが大事です。

今、肺炎とか大腸炎が流行っているのは「いやなことをいやと言えない」ことなども関係しているように思います。

五行で感情を見ると「憂」が対応します。

この憂は、まさに、いやなことを、いやいややっているようなメンタルのことですので。


◎リンパを詰まらせない

肺と大腸は、カラダの下水道とも言えるリンパ管が張り巡らされています。

牛乳、チーズ、バター、動物性たんぱく質など、消化や分解が困難なものを多く摂ると、腸が詰まりやすくなります。

現代、肺がんや大腸がん、肺炎や大腸炎が多いのは、動物性食品の食べ過ぎが影響している気がします。

動物性食品がいけないというより、バランスです。

例えばその昔、孔子は「発酵食品なしに食事しないほうがいい」と言っていたそうです。

今で言えば、みそやしょうゆ。

そういった発酵食品の中に含まれる微生物による分解の力に頼ってこそ、肉や魚も食べられる(消化できる)ということを、昔の人は理解した上で食事をしていたようです。

精白したものも、腸につまりやすいですね。

精白した小麦粉などはテキメン詰まります。

気をつけましょうね。


◎皮つきのものを

果実も、野菜も、皮をむくとすぐに酸化します。

皮をむかないと長持ちします。

お米もそうですね。

皮の部分に含まれる食物繊維や抗酸化ミネラル。

これらが、腐らせない、乾燥させない、酸化させない助けになっています。

これらをそのまま頂くことが、体内の皮ともいえる、口と肛門から直結している肺と大腸の、潤いやpHバランスに貢献します。

皮付きの根菜、玄米や分づき米、芋やかぼちゃを皮ごと食べる。

とても大事な養生法です。

海藻類も食物繊維と抗酸化ミネラルが豊富です。

精白したものを控えて、皮付きのものを増やすイメージです。


◎これからが秋の養生のがんばりどころ

立冬が訪れても、秋の名残はあります。

テレビ番組の切り替わりのように、突然テンションが変わったりもしません。

変化はじんわり、です。

秋も冬も、潤いはずっと大事ですね。

マイナスイオン、蒸気による還元の力を借りる季節。

蒸し野菜、煮物、お粥。

おひたし、漬物。

そして足湯、腰湯。

体の水を、海を大事にするように、大事にしてあげてくださいね!


・・・

日本の暦、季節の養生、僕は学び始めて20年近く経ちますが、いまだに発見の連続です。

多分ずっとそうなのでしょう。

そして、その学びの日々を見ている次の世代が、受け継いでいくのでしょう。

一度途絶えた民間療法による養生の文化は、そうやって自分たちの日々の学びと実践の繰り返しによって、自然に再生していくものだとおもいます。

オンラインのセッションも、そんな気持ちでやっています。

以下の講座は、10月16日まで受付をしています。

ぜひぜひ、参加してください!


このブログ記事は、動画のレジュメとしても活用できます。

動画を見られる方は、この記事でおさらいしてくださいね。

明日か明後日くらいに、今日の続きを書きます。

次は冬について。

キーワードは「孚」です!

最後に、東京の美容師のブンちゃんが「体を表面的ではなく、中身からキレイにしたい!」と熱く語ってくれたので、一緒に養生シートを作りました。

養生マップ裏

これはその一部ですが、欲しい!という方は、工房にまだちょっと在庫があるので(5枚くらいのカラーのシートが入って500円)、欲しい人は僕に連絡をください。

では!


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Takafumi Tomita
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