#1314 「カニ」のファクトフルネス
ちきりんさんのVoicyをたまたま聞いた。テーマは「ファクトフルネス」。
内容を超ざっくり言うと、子供(小中高生)の自殺がここ20年で増えている。少子化が進み、自殺者全体の数も20年で1万人ほど減っている。なのに子供だけ100人以上増えている。
原因として最も考えられるのが「いじめ」。だが実際はそうじゃない。「いじめ」は子供の自殺要因のトップテンには入っていない。
実は、要因のトップは「勉強」。学校や家庭での「勉強しなさい」プレッシャーに押しつぶされ命を絶ってしまうようだ。次いで「恋愛」。
ちきりんさんはNHKの「視点・論点」という番組でこの事実を知ったそう。そして「いじめ」対策はなされていて効果は上がっているんだから、今はこのトップ1.2要因である「勉強しなさい」や「恋愛」に悩む子どもたちへの対策を考えるべきではないか?と訴えられていた。
確かに、子供の自殺の原因として最大の要因は「いじめ」だと短絡的に考えてしまう。しかしファクトは違う。
当たり前を疑い、実際のデータを見ることって大事だなと思わされる。
話は唐突に飛ぶ。
今、カニを飼っている。6月頃に道端を歩いているところを捕まえ、そのまま4ヶ月。
図鑑情報だと「クロベンケイガニ」という種類らしい。飼育下での寿命は7年ほど。
小4が夏休みの自由研究で「カニのはさむ力を調べたい」と言う。いろいろな物をはさませて、「カニのパワーを調べたい」と。実験材料も揃えた。
結果、カニは何もはさまなかった。これもファクトフルネス。
ザリガニのイメージで、あのデカいハサミは攻撃にも使うとばかり思っていた。もしくは「さるかに合戦」のイメージ。だが、違っていた。
カニの場合、ハサミは人間で言う「手」だったのだ。つまりはさんで切るためのものではなく、モノをつかむためにある。もちろんガザミのようなデカいハサミにつかまれたら相当痛いだろうけれど。
クロベンケイガニのハサミ、思いのほか繊細な動きをしている。そして、実際に調べてみないとわからないってことを思い知った出来事であった。