見出し画像

#1019 二十歳のとき、何をしていたか?

雑誌「POPEYE」にこのnoteタイトルと同じ連載がある。今をときめく有名人が二十歳の時に何をしていたか?というタイトルまんまの内容。

先日、実家へ帰ったとき、そのままになった自分の部屋から大量の本を持って帰ってきた。目的は倉庫状態になって20年以上放置しておくよりは、売却してどこかの誰かのためになったほうがよいと考えたから。(もちろんサムマネーを得ることも目的の一つではある。)

実家から発掘した本の一つ。「ソフトロックA to Z」これは穴が空くほど繰り返し読んだ本。読んだと言うより眺めていたという表現の方が正しいかもしれない。単なるディスクガイドなのだが、当時はまだインターネットには存在しないような情報が詰め込まれていた。

「これもメルカリに売ろうか」とパラパラとめくっていると、至るところに書き込みを発見する。「どこのお店に売っているか」とか「金額いくらだったか」とかのメモ。

件の雑誌インタビューを自分が受ける機会はこれからも無いだろうけれど、万が一聞かれたら「ソフトロックA to Zにメモする毎日」と答えるだろうな。

当時は(2000年頃)、東京が世界一のレコード市場だと言われていた。バブルはとっくに弾けていたけれど、渋谷系という音楽ジャンルが盛り上がり、そのルーツと言われるような音楽を若者はこぞって探していた時代。

そんな「元ネタ」と呼ばれるような音楽は、海外(特にアメリカ)では二束三文で売られていて、それを買い付けてきた日本のレコード屋さんが高く売るという構図。いま「シティ・ポップ」が世界でもてはやされている現象の逆のようなことが起こっていたわけ。

そんな構図を知らない大学生が、毎日のようにレコード屋通いをして、「高いなあ」「買えないなあ」なんて思いながら、この本にメモを書き残していた。

当時の価格をみてみると、その後再発されたりして一旦は価格は下がったものの、またレコードブームで20年前と価格的に変わらないな、という印象。

20年以上経って自分の黒歴史を強制的に振り返る事態になったわけだが、やってることは当時と今もあまり変わっていないなという印象もある。

いいなと思ったら応援しよう!