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#1587 民主主義OSは完全にインストールされていない

能登半島地震から半年、一向に復興が進まないと怒っている方々がいる。しかしその怒りの矛先を見ていると、遅々として進まない制度のあり方に問題提起をしている方が多いように見受けられる。

中には、憲法を改正して緊急事態条項を盛り込むべきだという意見も。

しかしながら、スピード感と民主主義は相反するから、制度上仕方ないのではないだろうか?(だから憲法改正か)

そもそも、民主主義が最善で最高の策だとは思わない。時には独裁的なスピード感を持った対応は求められると思うし、それはコロナの時もそうだった。

だが、民主主義と言うのは最高で最善の策ではなく、現時点で最も良い策だと理解すれば、そうならない。

経済や財政が危機であってもコロナや地震など外的要因での危機であっても「やっぱり独裁のスピード感がいいよね」という単純な発想もなくなるのではないだろうか。

NHKオンデマンドで『映像の世紀バタフライエフェクト』を観る。

当時としては、めっちゃ先進的なワイマール憲法を作っても(自由・平等・人権など)それを悪用されたら終わり。

これまで「民主主義サイコー!」と言っていた人々が、いつの間にか「独裁サイコー!」に変わっている。

この歴史の過ちを映像で見てしまうと、簡単に「緊急事態条項を!」とは言えない。

ただ、完全にインストールされていないから、身を持って経験(再インストール)しないとわからないということもある。

この本、↓憲法記念日を契機に図書館で借り、リアルでも購入して2回目読みながら考えている。


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