幸せが飛んで行った日
皆さんはケセランパサランというものをご存知でしょうか?
白い毛玉のような物体で、ふわふわと浮かんでいるという謎の生物です。
江戸時代以降から伝承されていて、妖怪とも言われています。
面白いのが西洋でも「Angel Hair」といって、同じようなモノが存在するそうです。
そう。
ご存知、このケセランパサランは見つけると幸運になれるそうなんです。
週末、職場の後輩とLINEでやり取りの最中、そのケセランパサランを見つけたとメッセージがありました。
私も存在は知っていたのですが、遭遇した人を見るのは初めてです。
送られた写メを見て「おぉー」と感激していました。
そして、ケセランパサラン(らしきモノ?)を見て、僕はあるものを連想していました。
それは沖縄に咲く美しくも儚い花、サガリバナです。
サガリバナは亜熱帯地方のマングローブの湿地帯に咲く花で、日本では沖縄ならではと言われています。
美しく垂れ下がった花ですが、夜にしか咲かなくて、しかも咲いた花は一夜限りで、朝になれば落ちて散ってしまうのです。
瞬間の美。
線香花火のような儚さに人々は魅了されるという。
サガリバナを想い、今夜限りの晴れ舞台となれば僕は何を表現するのだろうなんてことも考えます。
特別上手くもないですが、大好きな歌を熱唱したりするのだろうか。
俺を見てくれと必死こいて叫んで歌う自分を想像しました。
けれどサガリバナは粛々と、決して押し付けないような美で自分を表現しています。
そっと咲いています。
朝、落ちていったサガリバナは、それはそれは綺麗に水面を彩るそうですよ。
満開の花よりも、散る花に想いを馳せることができる日本人の心くすぐる花ですね。
沖縄、特に西表などの離島に行った際はツアーもあるそうなので、見に行ってみてはいかがでしょうか。
ちなみにケセランパサランを見つけた後輩は、持って帰ることなく、みんなの幸せを願いながらその場を後にしたそうです。
素敵な子です。
もしこの週末幸せな出来事があった人がいるのなら、もしかしたら僕の後輩の願いが届いた人なのかもしれません。
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