プリマドール9話 物語制作者のための分析
※重要な定石やテクニックは太字です。
※途中の~%は物語中の経過地点です。
●今回の特徴
・「正体不明の人物が押し掛ける」系のサブプロット
そしてその正体不明のキャラがメインプロットでの重要人物、という王道パターン。
・新しいキャラの説明(日常シーン)、コミカルなシーン、そこに情報の小出しと視点移動で、特に大きな展開もないのに見ていられる。
※飽きさせないための苦肉の策で、今回はやたらと視点移動が多かったのかもしれない。
・二か三話構成っぽいけど、配分(%)は一話分でやってます。
●構造抽出
・昔の回想シーン
物語冒頭の最重要人物っぽいキャラの憂い。今回の話で関係のありそうなキャラと別れること憂いている。
掴み
・上司は前回負ったケガで入院している。(まだ非日常(元敵国)にいる)そこに冒頭から出ている本部所属のキャラが見舞いにきて、前回上司を事件に巻き込んだ犯人たちを調べていると聞かされる。
そして前回の最後、動き出したラスボスについて、ラスボスがどこかに消えたことが示唆される。
日常が破壊される予兆
20%
・主人公と仲間(以下仲間A)のみ組織に帰るように言われ、先に戻ることに。
現地の人と別れを惜しむ主人公。その後ろに尾行の影。
その尾行しているキャラを偶然連れてくることになってしまう
インサイティングイベント
30%
・組織に帰ると、保護目的で連れてきた仲間A以外は一緒に働くことを望む。
皆に説得されその尾行してきたキャラ(以下新キャラ)を一時的に組織に招き入れる。
※この新キャラは記憶喪失な上に識別不明で謎だらけ
プロットポイント1
40% 二幕へ
・新キャラの事を、仲間Aと最年長のキャラが上司に電報をうち指示を仰ぐことにする。
※二幕に入っての状況整理、説明
・新キャラは主人公と共に順調に仕事をこなしていく。素直に周りと馴染んでいく。
その中で主人公がこの組織を変えていったことを知り、自分の中のテーマに気付かされていく。これは作品の登場キャラのテーマでもある。(この話では自分の役割)
約67%
・主人公と新キャラが部屋で二人で話すシーン
自分の役割や記憶がない事について少し不安がる新キャラへ、主人公は自分も同じ性質だったことを明かす。(主人公とラスボスは同じ性質で生きてきた境遇が違う)
主人公と新キャラはこのイベントで打ち解け合う。
※のぞき見してハァハァするキャラがいるコミックリリーフ
75%
ここから視点変更多用。
・仲間Aが、上司の返事が遅い事を独り言ちる。
※執務室で上司の昔の写真を偶然見つけ、嬉しがるコミカルなシーン
・主人公と新キャラが仲間深めるシーン
・上司と、上司についていた本部のキャラが帰る途中のシーン
仲間Aが打った電報の内容を確認。
まだ上司の入る元敵国にて、再び戦争を開始しそうな動き(伏線)
上司は敵が直させようとしていたものが作品中でヤバいものだったことを相手に明かす。(冒頭に出ていた強い自律人形)
・仲間Aの見つけた写真に、ラスボスが二体映っている。視聴者も物語中のキャラもここで初めて「ラスボスが2体いた」事実を知る。
95%
・新キャラが夜中に一人で起き出し、組織を探索して武器を調達。
その間に視聴者へ元敵国が武装決起したことを知らせる(伏線回収)
新キャラは組織を丸ごと燃やしてしまう。
ミッドポイント
9話おしまい
●ちょびっと感想
・灰神楽って名前いいね。えもい。そして可愛い。
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