【潜入】失われた日本の文化〜エロ本の自販機。夢のあと〜
私は某TV番組によく出演される世界各地の危険地帯に潜入するジャーナリスト『丸山ゴンザレスさん』のファンで、ゴンザレスさんが執筆した本を何冊も購入している。
そんな丸山ゴンザレスさんが以前オススメした本の中に、日本各地に散らばるエロ本の自販機を淡々と紹介して語るマニアックな本(18禁本ではない)があった。
「ゴンザレスさん、オススメの本なら面白いに決まってらぁ!」
と、私はその本を購入。
読んでみると、本に私の地元が載っているではないか!?
しかも、ここ知ってる場所だ!!
休日。好奇心から、その場所へ行くことに。
本に書かれてある場所に着くと、そこは廃墟だった……。
あたりは空き缶やコンビニ弁当の箱などでゴミだらけ。エロ本の残骸が地面に散らばっている。
どう見ても、ただの廃墟だ。
入口は腐敗した板でふさがれており、立ち入り禁止の張り紙がある。
ここにエロ本の自販機があるはずなんだが……。
腐敗した板は縦に割れており、その隙間から中を覗くことが出来た。
中には、色褪せてヒビと錆だらけのエロ本の自販機が。2台も。
一台の自販機のケースの中には00年代あたりのエロ本の残骸があり、もう一台の自販機はケースが割れてVHS1000円と書かれた紙が貼られていた。
完全に夢のあとだ。
この様子だと、もう何十年も昔に停止して、そのままにされているようだ。
今から20年以上前。
この通りから少し離れたところに、無料の自動車道ができた。
自動車道が出来る前のこの廃墟はドライブインだったようで、ドライブインに寄った運転手や性に目覚めた青少年達がここでエロ本を買っていたに違いない……。
少しだけ変な空しさがこみ上げる。
我々、現代人は便利さを求めるあまり、大切な何かを失っているのかもしれない……(なんだこの締め)