改心について
改心とは、自身の心に向き合い、心を清く正しく改める事であります。
改心する為には、自分の短所など至らない所をしっかりと自覚して「自分自身が絶対に変わる・直す」という一大決心の強い気持ちが必ず必要であります。
その位の決意が無ければ、今まで生きてきた自分自身を変える事は到底不可能になります。
現代は、金銭や地位名誉などの欲望が当たり前のように蔓延し正当化されている世の中ですが、人として今までの自分自身の考えかたや思想を正しく修正し改めて行く必要があります。
しかし、強い欲などの願望を無理に無くそうと抑制し矯正すると、何かの拍子にその抑え込んでいた心が折れて、やけになったり自身に言い訳や正当化して抑え込んでいた欲望などを行う事にもなります。
これは自身の無理な抑制に対する反動反発の働きである妥協が一気に噴き出すからです。
その後、噴出した欲や感情を行った後は、我に返り後悔と反省の思いが出て来るものです。
この時、以前の自分に戻ったような感覚や、自暴自棄のような心境になるかもしれませんが心配はありません。
これらは後悔の思いの現われであり、改心の必要性を理解している為なので、このような時は、しばし心身の力を抜いて妥協や失敗した事に深く囚われず、これらの事を忘れて休息するようにします。
そして しばしの休息後にまた自らを奮起して取り組むようにすると良いです。
車の運転でも給油や休憩所が必要ですが、これと同じように一時精神を休息させ鋭気を養う事も大切になります。
しかし、この時に休息しすぎてしまい根を張ってしまうと、気持ちも切れてしまいますので決して投げ出さず、諦めない事が秘訣となります。
釈迦も悟りを得る為に数々の苦行をしても悟りを得られず、自らが挫折する事で人の温かみや優しさを知り、真の悟りを開くに至ったのです。
これら挫折や失敗の経験は誰にでもある事ですが、ここで諦めて挫折して投げ出してしまうと必ず後悔が残る事となりますので気持ちを入れ替えて新たな気持ちで継続する事が大切です。
このような自身の心の矯正と妥協は、何度も繰り返して次第に修正されて身に付いてきます。そして、次第に今まで意識して矯正や抑制しようとしていた欲や願望などの思いは薄れて余り求めなくなって来るものです。
ですが、少しでも自身の心の中で抑制しようとする事があるのであれば、まだ道半ばという事になります。
このような時は周りからの誘惑の誘いがあり「少し位なら・・・」と気が緩む場合があるので意識して気を付けるようにします。
※欲や願望に対し、ただ我慢が続いている状態では、抑制に対する反発が潜んでいる状態です。
人間は現世(物質世界)に生きている限り必ず「欲を」欲して生み出すものです。
これらの様々な欲望や執着の思いを弱め消し去る為に有効的なのが「浮心法」と「火の鎮魂」になります。
これにより様々な執着を取り去り、欲に心奪われないように心を修正し正しく保つことが改心となります。
※詳しくは「浮心法」「火の鎮魂」をご覧ください。
※ここでの欲とは、私的な欲望や物質や肉体的欲求や願望の事であり、
神を求める思い、身魂の向上や、平和や人の幸せ等の善なる欲や願望の事ではありません。
厳瑞