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何でも織り込んでしまうのが株式市場?
こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
皆様も株式市場には、「市場はすべてを織り込む」という有名な格言を聞いた事があると思います。
改めてこれはどういう意味でしょうか。
投資家にとってどのような意味を持つのでしょうか?このブログでは、株式市場の特性とその影響について解説します。
それではどうぞ!
「市場はすべてを織り込む」とは?
「市場はすべてを織り込む」とは、株価にはすべての既知の情報が反映されているという考え方です。これは効率的市場仮説(Efficient Market Hypothesis, EMH)に基づいているとの事です。
効率的市場仮説(EMH)とは?
EMHには以下の3つの形態で成り立ちます。
弱効率市場:過去の株価データや取引量などの情報は、すでに株価に織り込まれている。
半強効率市場:過去の情報に加えて、公開されている財務情報やニュースもすべて株価に織り込まれている。
強効率市場:内部情報も含め、すべての情報が株価に反映されている。
実際の市場での例を出すと
例1:企業の決算発表
企業が良い決算を発表した場合、株価はその情報を迅速に織り込みます。
例えば、Appleが予想を上回る収益を報告したとき、その情報は初物で、瞬時に市場に広がり、株価はすぐに上昇します。
しかし、その情報がすでに市場の期待に含まれている場合、株価はほとんど変動しないか、場合によっては終わったニュースのため下落することもあります。
例2:経済指標の発表
雇用統計やGDP成長率などの経済指標が発表されると、市場はその情報を迅速に反映します。予想外の結果が出ると、これも初物ニュースで市場は大きく動くことがありますが、予想通りの結果であれば、大きな変動は見られません。
例えば、先日2024年6月7日の米国雇用統計5月は、予想19.0万人に対し、結果が27.2万人と数字上は大幅にぶれましたが、市場は静かで大きな変動もなく金利こそ少し上昇しましたが、株式市場はすでに承知の材料と捉えたのでしょう。騒ぐ事はありませんでした。
市場参加者は織り込んでいたわけです。
S&P500:2024年6月7日 赤枠の株価は動いていない
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投資家にとっての影響
1. 情報の分析が重要
市場がすべてを織り込むと仮定すると、新しい情報をいち早く取得し、それを分析する能力が重要となります。これにより、他の投資家よりも早く適切な投資判断を下すことができます。
2. 長期的な視点が有効
短期的な市場の変動に惑わされず、長期的な視点で投資を行うことが重要です。市場は短期的には不安定ですが、長期的には経済成長とともに株価も上昇する傾向があります。
3. 分散投資の必要性
すべての情報が株価に反映されているとすると、特定の銘柄やセクターに過度に依存することはリスクが高いです。分散投資を行い、リスクを軽減することが賢明です。
まとめ
「市場はすべてを織り込む」という考え方は、効率的市場仮説に基づいています。投資家にとっては、新しい情報を迅速に分析し、長期的な視点で投資を実践することが大切なようです。
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