歴史的なシグナル:ウォール街の現在の強気相場が示す未来とは?
こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
ウォール街では現在、かつてないほどの強気相場が続いています。
今年に入ってから、ダウ平均株価(Dow Jones Industrial Average)は約17%、S&P 500は約25%、ナスダック総合指数(Nasdaq Composite)は
約27%それぞれ上昇し、記録的な高値を更新しています。
この急上昇の背景には、以下のような要因が挙げられます。
またこのような相場の場合の歴史を確認したいと思います。
それではどうぞ!
強気相場を支える要因や背景
AI革命への期待:人工知能(AI)の進化とその応用範囲の拡大に対する市場の期待が高まっています。AI関連企業の成長が全体の株価を押し上げる大きな要因となっていますが鈍化も懸念されかけています。
株式分割への熱狂:多くの企業が株式分割を実施し、投資家の参入障壁を低下させることで、株価の上昇を後押ししています。
政治的楽観視:ドナルド・トランプ大統領の再選が確実視される中、政策面での安定感が市場にプラスの影響を与えていますが、これはいつまで続くかは不透明です。
しかし、これほどまでに市場が好調な時期には注意が必要でしょう。
過去の歴史を振り返ると、株式市場が過熱気味になると、その後には必ず調整局面が訪れることが多いからです。
大きく賭ける時期では無いと個人的には思います。
シラーP/E比率が示す警告
特に注目すべき指標は、S&P 500のシラーP/E比率(CAPE比率)です。
現在、この比率は35.23。
これを書く以前の11月13日時点では38.18でした
これは過去153年間でわずか3回しか見られない状態とのことです。
シラーP/E比率は、企業の株価を過去10年間の平均インフレ調整後の利益で割ったもので、市場の長期的な評価を示す指標です。
ここで過去の事例を調べてみると、シラーP/E比率が高水準に達すると、その後に大幅な市場調整やベアマーケット(下落相場)が訪れる傾向があります。(必ず下がるわけではありません)
具体的には
1999年のドットコムバブル:シラーP/E比率が44.19に達した後、S&P 500は約49%下落。
2022年初頭:シラーP/E比率が40を超えた後、主要株価指数はベアマーケットに突入。
さらに、シラーP/E比率が30を超えた過去6回のうち5回は市場が20%〜89%下落しています。
このデータは、シラーP/E比率が高い水準にある現在、将来的な市場調整の可能性が非常に高いことを示唆しています。
長期投資家へのアドバイスや心構え
長期的な視点を持つことは、投資家にとって非常に重要です。歴史的に見ると、経済や株式市場は短期間の調整を経ても長期的には成長を続けてきました。それぞれの投資家様には生活・人生事情があると思いますが、全般的には以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
短期的な変動に一喜一憂しない:市場は常に変動しますが、長期的な視点を持つことで一時的な下落に動揺せずに済みます。
平均的なベアマーケットとブルマーケットの期間
ベアマーケット:平均約9.5ヶ月で終息。
ブルマーケット:平均約2年9ヶ月続く傾向。
このように、長期的には強気相場が続くことが多い一方で、短期的には調整が入ることを覚悟しておくことが重要です。
今後の投資戦略
現在の市場は歴史的に見ても過熱気味であり、近い将来には大きな調整がくるかもしれないと予想できます。
しかし、以下の戦略を採用することで、投資家はこの波を乗り越えることができるでしょう。
分散投資:異なるセクターに分散することで、特定の市場リスクを低減。今回の場合のリスクは米国株です。
定期的なリバランス:ポートフォリオのバランスを見直ししても良いかもしれません。
長期的な視点を維持:短期的な市場の動きに惑わされず、長期的な成長を見据えた投資を引き続き継続。
まとめ
現在のウォール街の強気相場は、歴史的なシグナルとして将来的な市場調整の兆候を示しています。
しかし、長期的な視点を持つことは、投資家は市場の波を乗り越え、持続的な成長の恩恵を享受することが可能です。冷静な判断と忍耐力を持つ時期かもしれません。個人的には市場から全部降りることはしないです。
参考データ
S&P 500 Shiller CAPE Ratio:(2024年11月18日時点)
過去のシラーP/E比率の高水準事例:1999年、2022年初頭
ベアマーケット平均期間:約9.5ヶ月
ブルマーケット平均期間:約2年9ヶ月
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