広角レンズで広角っぽくない写真を撮る
先日ふと「最近28mmの単焦点使ってないなぁ」となんとなく1週間ぐらい28mmで素振りしていた。
おっさんはどうしても「広角レンズなんだから広角レンズっぽい写真を撮らなきゃ」という呪いにかかっているので、すぐにこういう写真を量産してしまう。
その後、「28mm飽きたなぁ」と別のレンズに変えようと思ったら、偶然添削をして頂いてるサロンのお題として「端正な28mm」が提示された。なぜ「端正な」なのか?それはお題を出す際に講師の方が仰ってた「おっさんは、広角レンズを持つと、すぐパースバリバリのズキューン写真を撮りがち」だから。
まさにそんな写真を1週間量産してきた後だったので、思わず白目剝いた。
同時に目から鱗だった。完全に呪われてた。
確かに、広角に限らずどの焦点距離でも「この焦点距離ならこういう感じの写真」みたいな先入観に囚われて写真を撮ってしまいがち。特に巷にあふれるレンズレビューの作例が脳内にしみついてしまっているのかもしれない。
たぶん、カメラの知識が全くない人のほうがその辺は逆に良いのかもしれない。実際スマホのカメラで気楽に撮ってる人が、「広角だから」と意識して撮ってる人はいないでしょう。
中途半端に焦点距離による特性を知ってる分、このレンズを付けたらこう撮らなきゃという呪いがかかる。下手するとそういうのをバーンと見せつけた方がテクい写真が撮れてるとさえ錯覚する。
もちろん、被写体がより魅力的になるとか、撮影意図として使うならパースをがっつり効かせるのもアリ。ボケと一緒ですね。明るいレンズ買うと開放全力ボケボケ写真を量産してしまうやつ。
ということで、気を取り直してもう1週間28mmで悩みつつ撮った中から添削に出した3枚がこちら。
ちょっと安易に平面的なものを撮ってしまった反省はあるが、非常に勉強になるお題だった。奥が深い。