国を跨いだ起業家たちの交流から産まれる新しい熱源
皆さま、お元気ですか。初めましての方も宜しくお願いします。
ジェネシア・ベンチャーズ鈴木です。
またもや久々のnoteとなってしまいました。
2024年4月23日(火)に『Genesia Global Founders Gathering』の記念すべき第一回を東京で開催したので、当日の様子をレポートしていきます。
何故、『Genesia Global Founders Gathering』を開催するのか
私たち、ジェネシア・ベンチャーズは、創業期の投資に特化をした独立系ベンチャーキャピタルです。
私たちは、ミッションとして「アジアで持続可能な産業がうまれるプラットフォームをつくる」と言うことを掲げ、日本だけではなく、インドネシア、ベトナム、インドに投資拠点を構え、グローバルなチャレンジをしているファンドとなります。
私たちは、これまで各国で、投資先起業家・創業者同士が深く知り合い、創業者にしか分からない悩みなどを共有し、お互いに切磋琢磨し合えるコミュニティを作りたいと思い、様々な取り組みを行ってきました。
また我々の東南アジアやインドの投資先の中には、他国展開を開始している、もしくは今後、他国展開の検討をしているスタートアップが増えてきており、各国での取り組みだけではなく、国を跨いだ起業家たちの交流から産まれる新しい熱源を創りたいと言う想いから『Genesia Global Founders Gathering』を開催することにしました。
また我々は、日本発グローバルに挑戦するスタートアップや日本人起業家をもっと増やしていきたいと考えており、当たり前にグローバルにチャレンジする環境や、視座が上がる瞬間を『Genesia Global Founders Gathering』以外の場も積極的に作っていきたいと考えています。
実践的なナレッジの流通を通じた交流
当日は、以下の流れでイベントを開催しました。
基調講演:Grab President / Ming Ma氏
ランチ
アイスブレイク&チームビルティング
強い組織創りに関するパネルディスカッション
Product Market Fitに関するパネルディスカッション
日本企業とのビジネスマッチング
屋形船での懇親会
War modeとPeace modeの戦い方の違い
基調講演では、私の10年来の友人でもあり東南アジアを代表するメガベンチャーGrabのPresidentを務めるMing Ma氏を招待し、上場に向けた資本政策、他国展開をする際に組織マネジメントの要諦、創業者Anthony Tan氏の凄さ、など多岐に渡る経験をシェア頂きました。
詳細は、当日モデレーターを務めたHaoが経営するVietceteraにて記事の公開を予定しているので、そちらを後日、紹介出来ればと思います。
個人的にも示唆に富んでおり学びが多かったセッションとなりました。
日本投資先で参加してくれたTensor Energyの堀さんは、Xにて以下のような学び・感想をポストしてくれていました。
ディスラプターなのかイネイブラーなのか
市場と競争環境による戦略の取り方の違い
ローカライズと深い顧客理解
War modeとPeace modeのギアチェンジ、それぞれのモードでの組織のバランスのとりかた
週次で予実管理しなくちゃいけないような時でも経営チームのひとりは中長期の戦略から目を切るな
起業家同士で協力し合い、競い合う
今回、初めましての起業家も多かったので、関係性を滑らかにするためにアイスブレイク&チームビルティングの時間も設けました。
この時間が想像以上に盛り上がりました。
皆さまは、マシュマロチャレンジと言うチームビルティングのゲームをご存知ですか?
マッシュマロチャレンジを通じて起業家同士が協力し合い、競い合う楽しい時間となりました。
オフサイト合宿などのチームビルディングのコンテンツにもオススメなので是非、機会があればやってみてください。
国は違えど共通する組織創りの難しさ
インドネシア、ベトナム、インドの投資先起業家の中でも、各国で複数回の起業、会社を売却した経験のあるシリアルアントレプレナーであるインドネシア Bobobox/Bobocabin Indra氏、ベトナム M Village Ninh氏、インド Sorted Anant氏の3名に協力してもらい、組織創りに関するパネルディスカッションを行いました。
マネジメントチームにおける採用のワナ
Mission / Vision / Value(以降MVV)の策定タイミング
MVVの浸透施策・運用の重要性
インセンティブ設計(SO含む)のワナ
離職率、ジョブホッパーの多い新興国で強いチーム創りがなぜ重要か
と言った複数回の起業を通じた失敗談から得た学びを存分に共有してもらいました。
なお、私たち、ジェネシア・ベンチャーズでは起業家が常に頭を悩ます、強い組織創りの支援は拘りを持って取り組んでいます。
最近では、このような取り組みや記事を公開しています。
終わらない・常に変化し続けるProduct Market Fit
ジェネシア投資先の中でもプロダクトへの強い拘りがあり、常に進化を続けているインドネシア Runchise Daniel氏、ベトナム KAMEREO 田中氏、日本 Tensor Energy 堀氏に協力してもらい、
顧客解像度の高さの重要性
初期プロダクトと顧客ニーズのギャップから見えてきた大きな事業機会
Product Market Fitは、フェーズによって変わる。常に事業フェーズによって定義し直すことが重要
プロダクトチームとビジネスチーム間での良質なコラボレーションから産まれるプロダクトの進化
などプロダクト創りに関する示唆に溢れたセッションとなりました。
日本企業とのビジネスマッチング
私は2011年よりインドネシアに拠点を移し、13年ほど国外で活動をしている中で、年々プレゼンスを失いつつある日本企業に危機感を覚える機会も少なくありません。
一方で、この13年間の中で、ここ1−2年、新興国のスタートアップから日本企業とのビジネス機会を相談されることが急増しています。
新興国のB2B領域に挑戦しているスタートアップからすると日本企業との取引のハードルは非常に高いが、逆に取引が開始できると、それだけで信頼に繋がり他社の獲得がスムーズになると言った、日本企業が長年積み上げてきた信頼が求められていることを肌で感じています。
とは言え、ここからの3−5年が新興国において日本企業がプレゼンスを保つ、高める最後のチャンスでは?と思う危機感もあり、日本企業で新興国での事業開発、投資を積極的に行っている方を招待しビジネスマッチングの機会も作りました。
参加された日本企業の方と我々の投資先は時間いっぱいまで、熱い議論を繰り広げていました。
これを機会に、将来的に何かしら良きコラボレーションが生まれると嬉しいな、と感じています。
また我々自身もこのようなビジネスマッチングの機会は、日本での開催だけではなく、東南アジアでももっと積極的に生み出していきたいと覚悟を決める良い機会となりました。
おまけ:屋形船での懇親会
インドネシア、ベトナム、インドの多くの投資先起業家が東京へ来てくれたので、日本らしさを感じてもらうべく屋形船での懇親会を実施しました。
ビジネスマッチングに参加してくれた日本企業の担当者の方も懇親会まで参加くれて、随所で熱い議論や交流が生まれていました。
終わりに
これからも積極的に国を跨いだ起業家同士、スタートアップと大企業のコラボレーションを促進していくべく色々な取り組みを行っていきます。
また我々は、日本発グローバルに挑戦するスタートアップや日本人起業家をもっと増やしていきたいと考えており、当たり前にグローバルにチャレンジする環境や、視座が上がる瞬間を『Genesia Global Founders Gathering』以外の場も積極的に作っていきたいと考えています。
そして最後に、ジェネシア・ベンチャーズからのご案内です。
もしよろしければ、TEAM by Genesia. にご参加ください。
ジェネシア・ベンチャーズでは、日本・インドネシア・ベトナム・インドのアジア4カ国に拠点を構え、クロスボーダーでのスタートアップ投資を実施しています。
そんな私たちの投資チーム視点で、これから毎月、アジアのスタートアップ動向に関するピックアップニュースを配信します!
各国の現地メンバー発信の手触り感のある情報や、俯瞰的視点でのアジア市場の近況をお伝えしてまいりますので、日本とは異なる、東南アジア/インドならではの勢いやダイナミズムを感じて頂けると幸いです。
また私たちは、一つのTEAMとして、このデジタル時代の産業創造に関わるすべてのステークホルダーと、すべての人に豊かさと機会をもたらす社会、及びそのような社会に向かう手段としての本質的なDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現を目指していきたいと考えています。
TEAM by Genesia. にご参加いただいた方には、私たちから最新コンテンツやイベント情報をタイムリーにお届けします。