はじめてまなぶ行動療法 第14章 機能的ケースフォーミュレーションを学ぼう!を読んで

こんばんは、takabatanです。
今日は、初めて学ぶ行動療法の中から14章、機能的ケースフォーミュレーションを読んだので、書いていきたいと思います。

まず、ケースフォーミュレーションというのは、いわゆる見立てというやつですね。どういう筋道で、どうなっていいるから、こういう行動を起こしているとか、こんな気持になっているとかそういうことですね。

まず、いきなり・・・初学者の私にとってはウッとなることばが出てきます。

「行動なきビジョンは夢想だが、ビジョンなき行動は悪夢」

行き当たりばっかりではダメだということです・・・大丈夫かな、わしは・・・。んー・・・専門家のくせして、大丈夫!とは即答できないです・・・未熟だなあ。まあ、だから勉強してるんだけども・・・。

いやいや・・・気を取りなおして。

この本のいいところはきちんとステップを踏んで書いてくれているところですね。一度だけ著者の三田村先生の講義を聞いたことがありますが、とてもエネルギッシュだったことを覚えていますね。

ではでは、そのケースフォーミュレーション、特に行動療法で使われる機能アセスメントを含めた行動や刺激の機能に焦点化した機能的ケースフォーミュレーション(以下、CF)を段階的に書いて、まとめてみると・・・

①最初期のCFと介入⇒いわゆる、インテーク。緊急性があるか、相談施設としてそこが適当か、リファーすべきかなどをここで検討します。

②初期のCFと介入⇒ひとまず行動療法をすると決まってからの段階。クライエントの理解と同意の上、まずは困りごとの中から「扱いやすい問題、できるだけ早急になんとかしたい」困りごとから処理していきます。

③中期から後期のCFと介入⇒クライエントもセラピストについて理解が進んでくるので、信頼関係もできているし、扱う課題や情報収集をより絞っていくことになる段階です。アセスメントからCFを修正したりしながら、終わりも少しずつ見ていくような段階になりますね。

さてさて、次にCFの作業について書いていくと、
①情報収集 ②標的行動の選択 ③行動からみた仮説の生成 ④行動分析に基づく介入の実施になります。

まずは、
情報収集について
①情報収集⇒一般的な情報、生物心理社会モデルに根ざしたその人の理解。必要に応じて多職種とも連携できるようにする。

②クライエントのニーズ、主訴、価値の確認⇒どんなニーズ・主訴があるか、また価値とはその人が面接を受けてどうなりたいかを問うことですね。特に、ここで特筆すべきは、発言の機能(意味)に着目すること。行動分析を勉強しているとよく形ではなく、機能を見よと言われますね。その行動がどんな機能を持っているのかを考えないと機能アセスメント、機能的ケースフォーミュレーションにはなりませんし、その意味を履き違えていると治療同盟、作業同盟をクライエントと結ぶことが難しくなってくるんでしょうね。

私の勤務先はほとんどクライエントが児童なので、この辺がなかなかくみとりにくいこともありますね。あとは大概ニーズは保護者の方のニーズで、それとお子さんのニーズが違っていることも割と多いですね。注意が必要だなと感じました。

③主訴の経緯⇒今の状態が悪化した状態かとか、どんなきっかけなのかとか、診断はくださないまでもどんな診断がつくだろうか?という見立ても重要ですね。特に行動療法では、環境と行動の関係性が大事ですので、「いつ、何をして、どうなったか」という随伴性を考えていき、不適応行動のパターンを見出すので、経緯を聞いていくのはとても重要であると考えられますね。

④ベースラインを引いてみる⇒現状を理解するためにまずはベーズラインを引いてみることが大事です。一体どんな行動を、どのくらいの頻度でお越しているのか、最近増えているのか、多くなるときと少なくなる時があるのか、高頻度かとかでしょうかね。
特に行動療法は、その人自身の介入前と後を比較していきますので、このベースラインを引くというのは大事な作業ですね。

ここまでが情報収集です。

次に、標的行動の選択についてです。
標的行動は、人はどうあるべきか、健康か障害かとか、適応的か不適応的かなどなど見ていく必要がありますね。クライエントが選択している価値基準を考えつつ、きちんと【行動】を評価して選択することが必要です。

次に
その人の行動がどんな傾向があるのか、行動クラスがどういうものなのかを考えるという作業がありますね。これはその人がそもそもどんな行動様式を取ることが多い人なのかということかもしれませんね。

どんな行動様式の人で、そもそも標的行動がどんなクラスに入っているのかを考えていく作業になろうかと思いますね。

さらに短期・中期目標としての行動として、一貫性を持って介入していくこと、具体的な行動に対して目標を設定して介入していくこと、特に達成可能なことから順を追っていくことも重要でしょう。

加えて、この短期・中期目標がなかなか達成されない場合は、動機づけや文脈を見直したり、細かく行動連鎖を見てあげたりとか、阻害されている部分を探して分析していくことも必要ということでしょうね。

ここまでである程度情報収集と標的行動が決まった後、続いて行動の原理を使った仮説の生成とそれに基づく介入を行っていきます。

行動の原理に沿って仮説を立て、介入していくためには、機能的アセスメントが必要です。ようするに、三項随伴性で捉えていく方法ですね。

先行刺激のあとに、行動が生じ、その行動が生じた際に得られる結果である高速事象が、行動の生起頻度に影響を与えていると考えるのが三項随伴性です。

行動療法の中核をなしておりますね。

このアセスメントには、その人個人に焦点化した個別的と一般データや理論から導く定性的なものとがありますね。できる限り個別性があったほうがいいようには思いますけど、そうも行かないのが世の常なので、うまくこの②つを使っていくことが求められます・・・未熟者過ぎてできてないなあ・・・悲

あ、心の声が・・・

さて、本当に最後には介入をします。体験の回避があるならばエクスポージャーをしますし、セルフモニタリングと今この瞬間を報告(タクトという)してもらって、どんな適応行動サイクルが作れるかを探っていくとか、行動活性化をしたほうがいいのかとかでしょうか。とにかくいろいろな手を変えながら、その都度CFも修正を加えながら、同盟を結んだ目標に向かって進んでいくという流れになりますね。

まとめてみて・・・できていないなあと感じることが多い・・・です・・・。
仕方ないですけどね。積み重ねていくしかないのでね。

でも、できている部分もある。

できている部分は洗練させ、できていない部分は修正をしていく。
その作業がとても重要であると思います。

いやあ、いい本だ。

というわけで、今日も駄文でしたが、ありがとうございました。
また次の回に。

今日の本はコチラ:三田村 仰(2017) はじめてまなぶ行動療法 金剛出版

でした。

重ねて、ありがとうございました。



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