コロナ禍だからこそ、プロの音楽家にできることを考えてみた。
皆さんこんにちは。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
言うまでもないことですが、コロナによって様々な影響が出ていますね。
私はクラシックの音楽家で、主に劇場やホールで生の歌声を届けることによって活動してきましたので、このパンデミックにより受ける影響は計り知れません。
同じ思いをしている音楽家は多いと思います。
オーケストラや楽器の演奏活動は徐々に再開されていますが、飛沫感染が懸念される声楽家が自由に演奏活動を出来るようになるのは、おそらく1番最後でしょう。
同業の方々にsympathyを感じるのも勿論なのですが、特に気の毒に思うのは今の若い音楽家たちや音大生です。
私にも生徒が何人かおりますが、満足にレッスンも行けず、アンサンブルの稽古ができないという学校や研修所もまだまだ沢山あるとのこと。
私も若手音楽家の1人ではありますが、プロとしてそれなりに活躍してきた身。今、僕の立場や環境を使って、これからの音楽家のために何ができるか、常に考えてきました。
そこで思いついたのが、今回ようやく第一弾を発表した「Sing with Me! 宇宙と歌おう!」プロジェクトです。
リモート演奏の、新たな形
「リモート演奏」という言葉を、よく見かけるようになりました。それぞれ自宅にいながら、かつて演奏し合った仲間や団体が、かつてないクリエイティブな方法でアンサンブルを実現しています。
私も複数の団体から依頼を受け、様々なリモート演奏に取り組みました。もちろんお互いの音を十分に聴きあえず、苦労する部分もありますが、逆に普段共演できない人と一緒に演奏する機会を得たり、普段自分のレパートリーにないような曲を演奏するきっかけにもなりました。
このパンデミックはまだ、先行きが見えず多くの人たちを不安に陥れています。私自身も途方に暮れることもありました。
勿論、一日も早く日常が戻るのを待ち望むのが第一ですが、それまでの間、単に自分の演奏を聴いてもらうだけでなく、こうやってみんなを巻き込むような企画をやってみたいと思ったのです。
星野源さんのパクリ?まぁそうかも知れません(^^;
しかしあの動画が、多くの人を巻き込んで、沢山の創作活動のきっかけになったのは確かだと思います。
この動画は、カラオケのように練習台に使ってくれても構いませんし、もし録画・録音ができる方はSNSに載せるなど、自由に使って下さい。
既に私のところにも、「録音したので聞いてください」という嬉しいメッセージが届いています。差し支えなければ、それを私のページで紹介したりしていきたいと思います。
高価な機材は必要ありません。私も動画はiPhone(しかも内側カメラ)で撮っています。マイクがあると多少いい音で撮れると思いますが、必須ではありません。編集もiMovieやGarageBandなどの無料ソフトで比較的簡単にできます。
プロ・アマ・学生の隔ては一切なしです。そして聞く人も、惜しみない拍手を送ってあげましょう。
これを機に、宇宙と重唱、してみませんか?
今後の予定
第一弾はモーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』の二重唱(ソプラノ or メゾ)を取り上げましたが、今後の予定は…
プッチーニ『ラ・ボエーム』より「もう帰らないミミ」(テノール) ←完成間近!
モーツァルト『コジ・ファン・トゥッテ』よりドラベッラとグリエルモの二重唱(メゾ、アルト)
ロッシーニ『セビリアの理髪師』よりフィガロとロジーナの二重唱
その他、フィガロの結婚、清教徒、ルチア、道化師など様々なオペラからの重唱を考えています。
他にもリクエストなどありましたらお寄せください。
※ちなみに投稿動画に関してですが、全体に公開したり、非公開にして見たい人だけと共有するなど、様々な方法を選ぶことができます。投稿してくれた動画を確認なしに公開することはありませんのでご安心ください。「特定の人たちには聞いて欲しいけど、誰でも見られるようにはして欲しくない」という方は是非ご相談ください。
サポートについて
このプロジェクトでは賛同してくださる皆さまにサポートを募集しています。
この記事の最後にあるクリエイターをサポートするというボタンから、自由に金額を設定して寄付をして頂くことができます。サポートが多く集まれば、より若手音楽家たちのニーズに寄り添ったクリエイティブな企画を展開していけるかと思います。
どうか、ご協力頂けましたら幸いです。