染み
積もりに積もった鬱憤を
怒りと和えた爆弾に握って
放り投げてやった
自分らしさを探る手に雑巾を握らせた
あの艶がかった頭と一室に向けて
理不尽の壁も風に舞う埃へ
お前の誇りも過去の遺物へ
…と、そんな空想をしていた
離れて見ているのは弱虫だ
自分に対して自分がそうだ
ずっと見放していたものは…
越えれられると思った壁も
目の前にすればすくむ足
今の僕の力じゃあ
どうにもできなかったことが
消えない一点の染みとして
広げた地図に残ってる
歯向かうのも馬鹿らしい
悔しがるのも恥ずかしい
麻酔代わりだった若気も
ため息と共に消え去った
体をスーツに包まれてしまえば
季節の行き来を見逃してしまうのか
涙が憎い
自分の影が
唯一の僕の持ち物が
弱くふやけた感じがして
目の奥で
甘さを感じた
僕の愚かさの味だ
信じたくない
見つめたくもない
負けたくない
ここに居たい
だけどここに居られる力が足りない
いくら血を流しても
開いた隙間は埋まらない
自分を殺して
黙らせても
涙が憎い
だけどそれでも
泣けるだけの心は残ってる
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