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2021年 CJ1菖蒲谷レースレポート 前編XCC男子エリート

2021年のCoupe du Japon開幕戦、CJ1菖蒲谷のレースレポート前編として、4/10(土)に開催されたXCC(クロスカントリーショートトラック)をまとめる。

XCC概要

このXCCは、翌日のXCO男子エリートのエントリーリスト上位24名で行われ、本戦XCOの1〜8位のスタート位置を決めるレース。
XCCの9〜24位は、着順に関係なくスタートリストに従ってXCOの召集順となる。
該当者はこのXCC分はエントリーフィーを払う事なく出走でき、また翌日に向けてあえてDNSを選択する事も可能。

コースはXCOの一部をカットしたショート版で行うのが一般的で、レース時間はおよそ20分。
今回はショートコース3周回で行われた。

今年の自分のゼッケンナンバーは22で、開幕戦はポイント保有者がいないため、ゼッケンナンバー24以内は必ずXCC出走権を持っている。
2大会目以降については、ゼッケンナンバーは関係なく、それまでの獲得ポイントによって上位者が変わるため、スタートリストを見てみないと自分が出走権を持っているかは分からない。

日曜の本戦XCOに向けて体力を温存したい気持ちも多分にあり、実際DNSを選択する人もちょいちょいいる。
ただ自分は「せっかくだから」と、権利があれば基本的に出走している。

リザルト

カテゴリ:XCC男子エリート
コンディション:ドライ
距離:2.5km×3Laps=7.5km
出走:20名
DNF:2名
DNS:4名
リザルト:6位

レースだけど試走のつもりで

男子エリートクラス上位24名と言ったら、そりゃあもう猛者揃いです。
世界大会の日本代表を含むプロライダーはもちろん、元プロや超人サラリーマンばかり。
正直言って、出走権持ってても8位以内なんて有り得ないし、今まではただ出走しただけで終わっていた。

XCCのエントリーは24名であるが、上述の通りDNSもいる。
その結果、今回の出走は20名となった。
ゼッケンナンバー22の私は最後尾付近での召集となり、レース時間が短くスプリントレースとなるXCCにおいては不利なスタート位置であった。

そんなこんなで上位に絡むなんておこがましいと思っており、翌日のXCOに向けた試走的な位置付けでレースに臨んでいた。
そのためほとんど緊張は無かった。

結局レースだった

14時10分スタートなので、15分前招集と考えて13時55分に招集エリアに向かうつもりでタイムスケジュールを考えた。
と言っても試走のつもりだったし、午前中のコース試走で体をほぐすには十分なほど走っていたので、このXCCに向けてのウォーミングアップは何もしなかった。

スタート前にはWING PAW代田選手と「本気で走る?そんな事ないよね」と冗談話をしていて、「8位圏内が見えたら頑張ろうかな」なんて返していた。
まさかこれが現実になるとは・・・。

14時10分レーススタート。

スタート直後に急登坂となるため、渋滞と押しは覚悟していたが、上手く抜け出してスムーズに流れに乗る。
おそらくこの時点で12位前後。(思い返しての予想)

さすがエリートのトップ24というだけあって、ペースがかなり速い。
しかし周りのペースと比べるとさらに自分だけ少し速く走れている印象を受けた。
1周目中盤でペースダウンする選手をよそに、1人また1人とパスしていく。
2周目に入るところで実況で6だか7位と聞こえた。
ウソだろ?このメンツで自分が6位だなんて有り得ない。どういうことだ?ペース落とした方がいいのか?もしかしてこのまま8位以内入れるか?などと色々な考えが巡り頭がパニくった。

そんな時レース前に代田さんと交わした会話を思い出し、8位圏内が見えているならとしっかりとレースをする事を決める。
しかし前走者は全く見えず、さらに1周目のハイペースの影響で心拍数は高止まりしたままで全然踏めなくなっていた。
ジープロード区間でみたガーミンには、全力で踏んでいるのに250Wという悲しい数字が表示されていた。
それを見て「やばい、黄金のタレだ」と思い前を追うことを諦め、立て直して後続から逃げる走りに切り替えた。

この時後ろには少し離れてCyclone松田選手、SAGE'S STYLE佐藤選手と続いているのを確認。
佐藤選手と言ったら最も尊敬する選手で、最強サラリーマンライダーと言っても過言ではない存在である。
そんな目標としている選手の前を走れるなんて夢のようだ。
しかしそんな幻想とは裏腹に、後ろからは松田選手と佐藤選手が迫って来ていた。

大接戦のゴールスプリント

3周目に入る時点で6位、7位の松田選手とのタイムギャップは10数秒。
正直気持ちは守りに入っていた。
というのも、さらにペースアップする脚は残されておらず、あわよくばこのまま6位、松田選手に抜かれても7位という好成績が見えていたからである。

3周目、コースのピーク地点に差し掛かるときにはほぼ真後ろまで松田選手が迫っており、そのすぐ後ろには佐藤選手も控えていた。
下り切ったらゴールまでは緩い上りの舗装路だ。
ZwiftとSARISで鍛えたゴールスプリントに持ち込むのも面白い展開かもしれない。
そして実際にそうなった。

ゴールシーンの動画より切り取った3枚。
下り切るところで佐藤選手が出遅れたため、松田選手との一騎討ちとなったゴールスプリント。
松田選手の猛追からギリギリ逃げ切ってゴール。

まさかの6位

6位になってしまった。
この私が6位。
何ということだ。

1〜5位は錚々たる顔ぶれ。
Dream Seeker MTB Racimg Team北林選手、SCOTT TERRA SYSTEM平林選手、FUKAYA RACING竹内選手、Dream Seeker MTB Racimg Team山本選手(東京オリンピック日本代表)、TEAM BRIDGESTONE Cycling沢田選手。
みんなプロだ。
それについでの私だ。

まぐれなのか実力なのか、自分でもよく分からない事態。
しかし一つ言えることは、自分史上間違いなく快挙であるということ。
そして本戦XCOのスタートグリッドはフロントローを獲得した。

使用機材

Frame:NESTO TRAIZE PRO-B
F.Fork:SR SUNTOUR AXON WERX34 Boost 100mm EQUALIZER
Components:SHIMANO XTR M9100 34×10-51T
PowerMeter:Stages Power meter XTR M9100 Race
Wheel:P&P COMPONENTS WH-C1600M
Tire:MAXXIS IKON 29×2.20 前後1.20Bar

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