野良デザイン#156-160|チェーンポールの看板掛け
時に想定された用途を超えて活用される工業製品。そんな路地裏に生息する工夫の数々を、「野良デザイン」として蒐集しています。
これは、道具の可能性や、生活のリアルを探る試みです。
野良デザイン#156|チェーンポールの看板掛け
ビール樽やケースが積まれた飲み屋の軒先。プレモルの取り扱いを示す看板が、チェーンポールに掛けられていました。
金属でできた四角の台と、円柱、そしてその先にチェーンを掛けるためのL字のフックが2本取り付けられたシンプルなチェーンポール。そのポールに掛けるように、木板の看板がロープで固定されている。
使い込まれたポールと、比較的新しい看板の対比が面白い野良デザインです。
野良デザイン#157|ビールケースの傘立て
プラスティック性の丈夫で軽いビールケースは、飲食店で使い勝手の良いマテリアルのようです。
雨足の怪しい日には、ビールケースを軒先にポンと置く。ビール瓶を固定するための内部の仕切りが、傘をうまく保持しているようだ。
雨の中でも寄りたくなるお店って素敵ですね。
野良デザイン#158|郵便箱のホースホルダー
住宅敷地と道路の境に設置された郵便箱。その開閉用の取手に、水撒きや洗車で使うと思われるホースが掛けられている。
ホースのトリガーの穴に結ばれたリボンで輪を作り、つまみタイプの把手に引っ掛けられている。
色褪せた鮭色のリボンが可愛らしい。
野良デザイン#159|室外機台の物干し
飲食店の店先に設置されたエアコンの室外機。限られたスペースでの設置につき、金属製の台座が建物外壁に組まれ、固定されている。
その台座には店の清掃で使われると思われる布巾が干されている。室外機の台座としても機能し、かつ物干し台としても機能しているのだ。
アルバイト募集の看板も味があって良いです。
野良デザイン#160|コンクリートブロックの看板立て
とあるテナントビルのエントランス。その足元には可愛らしい看板が立っている。
コンクリートブロックの穴に金属製の看板が差し込まれ、モルタルで固定して看板の脚として活用されている。
行き来する人の目線から大きく外れた掲示物。掲示物としての不便ささえも愛くるしい、どこか憎めない看板だ。
最後までご覧いただきありがとうございました。
また次の投稿でお会いしましょう!
眞木孝明