森信三(1896年 - 1992年)は、日本の哲学者、教育者であり、「立腰教育」を提唱したことで知られています。
私が始めて知った時は、高校生の頃でした。私の姿勢が悪かったのか、父から森先生の小冊子をもらって始めて腰を立てる大切さを活字で知りました。
当時は、そこまで気にならずに置きっぱなしになっていました。
改めて、臨床で、生活の中での姿勢の大切を伝えている時、
父に小冊子をもらって、見直したのが28年前でした。
立腰が大切なのは、背骨の土台、仙骨の位置感覚を伝えています。
背骨は、横から見るとS字になっています。
この土台である骨盤を起こすために、立腰の大切さを伝えられていました。
立腰ができていないと、建物の基礎ができていないのと同じで、土台がぐらつきます。
背骨が丸く猫背になるのは当たりまえ、 背骨の間を通る神経を圧迫し、内臓の働きを悪くすることも起こります。 現在の肩こり、腰痛、脊柱管狭窄症、頭痛など多くの不調はこの姿勢不良から起こっています。 背骨は脳から脊髄神経を守っているを人間の大黒柱です。 明治時代から育った先生は、和式から様式への時代の変化の中で、姿勢が崩れることに対しての危機感を感じられていたに違いありません。
姿勢の大切さを伝えている時には、森先生が当時伝えていた心境をひしひしと感じながら伝えてきました。
ですが。。。。
近年の姿勢治療をするなか、もう、間に合わないところに来ているかもしれないと感じています。
臨床でのできていない事実
東京青山の地では、姿勢の大切を伝えるようになると、多くの職業や指導者を拝見させていただくようになりました。
僧侶・瞑想指導者・マインドフルネス・ピラティスインストラクター・呼吸指導者・教育者・医師・中学教師・高校教師・教授などなど
そんな時に、話題になるのが、森信三先生の”立腰”。
知っているけど、わからない。
全員とは言いません。
ほとんどの方ができていません。
多くの方を、指導するべき人が、できていなければ当然伝える時には伝わりません。
姿勢治療家(R)の考える、立腰のポイント
・立腰の要は、坐骨である。
・立腰は、座位で確認する。
・背伸びで立腰になる
・腹部下部にテンションを感じているか
・臍下丹田(せいかたんでん)は、立腰ができている時に感じるもの
私も確信をつかむまで、時間がかかりました。
臍下丹田とはなにか?
立腰とはなにか?
同じことを伝えています。
森信三先生が亡くなって、30年ですが、日本文化を学びながら、いかに日々の姿勢が大切かを伝えて行きたいと思っています。
臍下丹田を意識できる座り方
背伸びをしてから、股関節から折り曲げて座りましょう。
ぜひ一人でも多くの方が、実践できますように!
姿勢治療家(R)
仲野孝明