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JR全線完乗の旅/第41回山口線/2018年3月24日

■出雲市駅「特急やくも」381系

2018年最初のJR全線完乗の旅は、地元松江より山陰本線を西へ。息子が青春18きっぷを2日分余らせてしまい、それならと買い上げて旅を計画しました。しかし、荷物が多すぎて朝仕事が終わりません。予定の普通列車に乗り遅れて、乗車券と特急券を購入し特急「やくも」に乗る羽目となりました。

■温泉津駅/山陰本線キハ120系

出雲市駅からは予定の普通列車に乗りさらに西へ。温泉津駅で途中下車して、前々から訪問したかった温泉津温泉を訪れました。

温泉津駅から10分程歩くと温泉津港に出ます。今は小さな漁港ですが、戦国時代以降は石見銀山から産出される銀の積出港として、江戸時代になると北前船の寄港地として大いに栄えました。

温泉津港の山側にある昔ながらの小さな温泉街は、国の重要伝統的建造物群保存地区として温泉街で初めて認定。さらに、2007年に世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」にも登録されました。

レトロな洋風建築で目を引く「薬師湯」。1872年(明治5年)に発生した浜田地震で新たに湧出した源泉を利用しており、日本温泉協会の天然温泉の審査で最高評価「オール5」を受けた薬効豊かな泉質です。

1300年前の開湯と言われる源泉を利用した共同浴場の「元湯」。湧き出したまま何も手を加えていない天然温泉は「泉薬湯」と呼ばれ、湯治場として一時代を築いた優れた薬効があります。

【画像は大田市HPより】

その優れた薬効を享受しようと泉薬湯の中へ、しかしあまりにも熱くて入れません。湧出時は49.9℃の源泉にもかかわらず、地元の爺さん達は涼しい顔でご満悦。私は掛け湯だけで退散し、肌をさすりながら次の列車に乗り込みました。

■温泉津駅/山陰本線キハ120系

温泉津駅から浜田駅までの間、山陰本線を走る普通列車の車内から美しい日本海を撮る事ができました。

■浜田駅「特急スーパーまつかぜ」キハ187系

浜田駅から益田駅にかけて予定の列車ですが、接続の関係で再び特急列車に乗車。せっかくの青春18きっぷが台無しです。

■山口線(益田〜山口)キハ47系

松江の自宅から両親の郷である鹿児島へ向けて、冠婚葬祭で何度も利用する陰陽連絡線の山口線。いつもスルーするばかりですが、今回も時間の関係で沿線の観光はできませんでした。山陰の小京都「津和野」や、山口市にある国宝の「瑠璃光寺五重塔」など、ご紹介したい素敵な観光地はまたの機会です。

■山口線(山口〜新山口)キハ47系

昔ながらの鉄道ファンには、旧名の「小郡駅」の方がしっくりくるのではないでしょうか。旧小郡町と山口市の合併(2005年)に先立つ2003年に改名されました。

■新山口駅/山陽本線115系3000番台

かつて「ひろしまシティ電車」として広島地区に新製投入された2扉転換クロスシートの115系です。今はJR西日本中国地域色の黄色に塗られ、山口地区の運用にあたっています。

《後日談》

温泉津温泉では毎週土曜日の夜に、龍御前神社(たつのごぜんじんじゃ)にて「石見神楽」を開催していると案内がありました。そこで、あらためて訪問しました。

温泉津温泉を見守るように鎮座する龍御前神社は、石見銀を運ぶ船や北前船が頻繁に出入りする温泉津港の守り神として信仰されました。

龍御前神社の拝殿に上がり待っていると、伝統芸能の「石見神楽」がすぐ目の前で厳かに始まります。

こじんまりとした境内では、多くの観客が見守っています。本来の神楽は神に奉納するために舞われていたので、神社の中での観劇は「神事」を彷彿とさせるかっこうの舞台です。

最初は厳かと思っていましたが、どんどんと動きが激しくなっていきます。軽快なお囃子に合わせて激しく舞うのが石見神楽の醍醐味だとか。

神社の中とは思えない照明やスモークの派手な演出が、手を伸ばせば届くような所で繰り広げられるので、最後は舞台も客席もトランス状態に陥るほどの大興奮。

予想を遥かに超えた迫力満点の舞を堪能。伝統芸能を支える石見神楽団体の皆様や、地元そして温泉の関係者に感謝の気持ちでいっぱいです。ぜひとも観ていただきたい、絶対にお薦めの舞台でした。

山口線
(益田〜新山口)
93.9km
今回乗車 93.9km
【通算】 8553.7km

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