見出し画像

JR全線完乗の旅/第38回吾妻線/2017年10月8日

藤沢お休み便。今回は3連休ですが、前々回の青森行きに利用した「3連休東日本・函館パス」は残念ながら使えません。使用日の前日までに購入というハードルが高く、「週末パス」を利用した北関東の旅1泊2日におさまりました。

■高崎駅/八高線キハ110系

見慣れない色のキハ110ですが、八高線全通80周年を記念したリバイバル塗装だそうです。

■高崎駅/上越線211系

以前は115系天国でしたが、211系がかなり勢力を伸ばしています。

■吾妻線(渋川〜大前)115系

高崎駅から上越線で渋川駅へ。吾妻線の車両は昔ながらの115系湘南色でした。

■長野原草津口駅「特急草津」651系

当駅始発の上野行き特急草津号が停車中。以前は終点大前駅の一つ手前になる万座・鹿沢口駅が発着駅で、時刻表でお馴染みでした。しかし、昨年のダイヤ改正で区間が短くなり、万座・鹿沢口駅までは普通列車が接続しています。

長野原草津口駅の渋川方面です。道床や先に見える橋が新しくなっています。長野原草津口駅と岩島駅の間は、吾妻川に建設中の八ッ場(やんば)ダムが完成すると水没地域となります。そこで線路の付け替え工事が行われ、2014年から新線経由となりました。

旧線は吾妻川が作る吾妻峡の渓谷美を車窓から楽しむことができ、日本一短い「樽沢トンネル」(7.2m)があったそうです。どちらも見ることができず残念でした。

吾妻線は大前駅で行き止まりです。この先、嬬恋村を経て長野方面まで延伸の計画がありましたが、財政難等で未着工となりました。

吾妻線の多くの列車は途中の駅止まりで、終点の大前駅にやって来るのは僅か5本。そしてこの列車の折り返しは2時間後。無人駅の周りには何も見えません。

駅の周りをプラプラ散策して、吾妻川の清流を眺め写真を撮ったらもう手持ち無沙汰。

数十分で駅に戻ったら、恐らく同好の士らしき数人も同じようにウロウロ。何とも物好きな趣味人達に自分を重ねて苦笑いです。待合室で先に購入しておいた「峠の釜めし」を食べながら、出発を待ちました。

今では貴重な盲腸線(行き止まり路線)。終着駅で時間を持て余すくだりは、この旅のきっかけになった本「時刻表2万キロ」の定番でした。ローカル線が今よりもはるかに多かった時代の先人の足跡に、同情ではなく羨ましさが湧き上がってきました。

長野原草津口駅まで戻り、都心から特急でやって来た人達と一緒に、路線バスで草津温泉を目指します。

しかし、道路は3連休の大渋滞で、到着予定時刻を過ぎても半分も進んでいません。鉄道の素晴らしさを痛感しています。

旅行会社に十数年勤務していましたが、草津温泉は今回が初めての訪問。写真の大正ロマン風の建物「熱乃湯」内で草津温泉の定番「湯もみショー」が行われています。バスの到着が遅れ、最終公演も残すところあと10分。少しでも写真をと入場料を払って中に入ると…。

若いイケメン男子が迫力満点の湯しぶきです。あれっ、テレビで見た絣姿のお姉さんは…。Jリーグザスパ草津の下部組織にあたるチームの選手達で、草津温泉の様々な施設で働きサッカーのプロを目指している「ゆもみくん」でした。

湯畑を初めて見ました。数多く並んだ木の桶で高温の源泉を加水することなく低温化する効果と、さらには湯の花を採集する目的も兼ねていることに大納得です。

辺り一面に湯煙や硫黄臭が漂う湯畑。自然湧出量日本一の源泉から流れる酸性泉は無色透明ですが、温泉藻の影響でエメラルドグリーンにみえるそうです。整然と並ぶ湯桶にお湯の滝という幻想的な風景に感動しました。

JR全線完乗の旅はいつも安宿ですが、今回は初の温泉に宿泊。「草津良いとこ一度はおいで…」草津節の調べを聞きながら天下の名湯を満喫です。

湯上がりに散歩すると湯畑がライトアップされており、一段と美しい光景でした。

泊まったホテルは予算の関係で本館ではなく、別館のそのまた別館の洋室に素泊まりです。夕食はカップラーメンで、趣味を極めるのは大変です。

吾妻線
(渋川〜大前)
55.3km
今回乗車 55.3km
【通算】 8176.4km

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?