見出し画像

JR全線完乗の旅/第33回八高線他/2017年5月6日

JR全線完乗の旅GW編も今年で3回目。今回も藤沢お休み便を利用して、新潟方面へ1泊2日の旅です。美しい日本海の夕日やSL臨時列車の乗車など、例年起こる嬉しいサプライズに期待。また、予定では初訪問の観光地ばかりで、鉄道だけではなく観光も楽しみな道中になりそうです。まずは横浜線で八王子を目指します。

■八王子駅/HD300

老巧化した構内入換用ディーゼル機関車DE10の置換え目的で、JR貨物が開発したハイブリッド機関車です。発電用のディーゼルエンジンと蓄電池を動力源に、モーターで駆動する方式となり“H”の記号が初登場となりました。

■八高線(八王子〜高麗川)E209系

高麗川から先は非電化区間となり、気動車に乗り換えます。電車が縦横無尽に走る首都圏で、ディーゼルカーに乗るのはとても新鮮です。

■八高線(高麗川〜倉賀野)キハ110系

今年も高崎駅にいました。SLみなかみ号を牽引する「D51 498号機」です。

■信越本線(高崎〜横川)211系

「おぎのや峠の釜めし」です。日本で最も有名な駅弁の一つ。ここ横川駅では列車が補機(補助機関車)を連結や解放するため長時間停車しました。その間に乗客がこぞって購入した人気のお弁当です。前職で添乗中に団体食としてよく食べたのですが、ご当地での味は格別でした。

信越本線の横川から先は碓氷峠。群馬県と長野県の県境は、バスで越える事になります。1997年北陸新幹線の開通により在来線は残念ながら廃止。特急電車も電気機関車の補機を連結して上り下りする、鉄道ファン憧れの聖地でした。雑誌では何度も読んだのですが、実際に乗車できなかった事を本当に悔やんでいます。

碓氷峠越えの補機として製造されたEF63が、しなの鉄道軽井沢駅に保存されていました。常に2両1組で峠を上る時は押し上げて、下る時には重しになって、信越地方と関東を行き来する全ての列車に連結されました。ちなみに横川駅〜軽井沢駅間の標高差は553mで、前回乗車した木次線スイッチバック出雲坂根駅〜三井野原駅間の標高差162mの3倍以上もあります。

■軽井沢駅/しなの鉄道115系

信越本線の横川〜軽井沢間は廃止されましたが、軽井沢〜篠ノ井間は第三セクターの「しなの鉄道」となりました。車両もJR東日本から譲渡された115系が引き続き使用されています。

昨年(2016年)の大河ドラマ「真田丸」の舞台、戦国武将真田家の城下町「長野県上田市」を初めて訪問しました。

真田信繁(幸村)の父、真田昌幸によって築城された上田城は、徳川軍を二度にわたり撃退した難攻不落の城として知られています。当時のお城は関ヶ原の合戦後に破却されましたが、江戸時代に上田藩主となった仙石氏が再建。櫓や石垣が当時の遺構として残っています。

「真田石」と呼ばれる直径3mの大石。初代上田藩主であった真田信之(信繁の兄)が松代藩に移封となり、父の形見として持ち運ぼうとしたが不動であったと言い伝えられています。

上田城本丸跡に鎮座する真田神社。戦国時代を生き抜いた真田昌幸・信之・信繁の真田家を初め、仙石家に松平家と歴代の上田城主が祀られています。

真田神社の境内にある「真田赤備え兜」。両脇には鹿の角で前方は六文銭飾り。大坂夏の陣で指揮を執った信繁(幸村)がかぶった朱色の兜がモデルで、真田の魂が宿る真田杉の切株を守っているそうです。

上田城二の丸跡に大河ドラマ館があり、撮影に使用した真田三代の甲冑が展示されていました。特に信繁の赤備えが鮮やかでした。

部隊の武具の色を赤で揃えた赤備えは、武田信玄率いる武田軍の「武田の赤備え」が始まり。武田軍が強かったので最強部隊のイメージが定着し、大坂夏の陣で真田信繁や、徳川家康の精鋭部隊として井伊直政が採用しました。

井伊直政は初代彦根藩主で、「ひこにゃん」も赤備えの兜だと知りました。我が「しまねっこ」とお友達の猫と思っていましたが、実は最強なんだと驚きました。写真はひこにゃん公式ブログからの転載です。

■篠ノ井駅/EH200

上田駅からしなの鉄道の終点となる篠ノ井駅に到着。ちょうど石油輸送の貨物列車が、機関車を前から後ろに付け替えるところでした。神奈川県の根岸駅を出発して中央本線と篠ノ井線経由で到着。方向転換して、しなの鉄道の坂城駅を目指します。内陸部の長野県や群馬県は、流通する石油の大半を鉄道輸送に頼っているそうです。

■信越本線(篠ノ井〜長野)しなの鉄道115系

信越本線の篠ノ井〜長野間は第三セクター化されませんでした。名古屋から中央本線・篠ノ井線を経由して長野に至るメインルートの一部であったからと想像されます。

■長野駅/しなの鉄道115系

信越本線の長野〜直江津間は、再び第三セクター区間です。長野県から新潟県に入った最初の妙高高原駅までは「しなの鉄道北しなの線」。そして、妙高高原駅から日本海縦貫線に合流する直江津駅までは「えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン」となります。

■妙高高原駅/えちごトキめき鉄道ET127系

境界駅の妙高高原では、同一ホームで乗り換える事ができました。えちごトキめき鉄道の車両はJR東日本から譲渡されたE127系で、継続して活躍しています。

■直江津駅/えちごトキめき鉄道ET122系

直江津駅では、もう一つの路線「日本海ひすいライン」の車両と遭遇。ET122系はJR西日本キハ122系をベースとした新造気動車で、元北陸本線の直江津以西を走っています。もちろん電化区間ですが途中に交直流のデッドセクションがあるため、高価な交直流電車ではなく気動車が採用されました。

■信越本線(直江津〜新潟)115系

■新潟駅/信越本線「快速らくらくトレイン信越」E653系

新潟駅から本日のお宿がある長岡駅まで、特急車両で快適に戻りました。フカフカの座席に座っていると、今回は旧信越本線を忠実にトレースして新潟駅に到着しましたが、往年の名特急「あさま」か「白山」に乗って碓氷峠込みで全線を走破したかったです。返す返すも残念との気持ちが何度も胸をよぎりました。

八高線
(八王子〜倉賀野)
92.0km
信越本線
(高崎〜横川)
29.7km
(篠ノ井〜長野)
9.3km
(直江津〜新潟)
136.3km
今回乗車 267.3km
【通算】 6292.2km

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?