《週刊セットプレー 2023》vol.02
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◆大宮の1点目(大宮vs金沢)
☆試合データ
☆ゴール動画
・試合ハイライト
☆このセットプレーの配置
☆守備側の狙い
11人全員が戻っています。
マンマークを中心としたゾーンとマンマークの併用での守備をしています。
3人(②∼④)がニアサイドのゾーンを守り、
PA内の相手選手を6人(⑤∼⑩)がマンマークで守っています。
ペナルティアーク付近のセカンドボールを拾える位置に1人(⑪)います。
☆攻撃側の狙い
9人が上がっての攻撃をしています。
ボール付近… 1人(➎)
ゴールエリア内… 3人(➒∼⓫)
PKスポット付近… 3人(➏∼➑)
ペナルティアーク付近…2人(➌、➍)
ニアサイドを固めている相手に対し、ニアサイドを狙った攻撃をしています。
ゴール前の中央の➓はニアへ動き出し、➒は自身のマークの⑤より前のポジションを取り続けています。
結果的に➒がヘディングで流し込む形でゴールが決まりました。
流し込むヘディングシュートの再現度は高くありませんが、ニアでのヘディングでファーサイドに流せれば、PKスポット付近からスタートした2人(➏,➑)が走りこんで押し込めるような攻撃のため、ゴールが決まる可能性は高いと思います。
また、このCKでは蹴られたボールの質の高さも注目すべきポイントです。
ニアを狙うコーナーキックの天敵は、ニアをゾーンで守る相手選手です。
このシーンでいうところの②,③,④の3人です。
マークに気を取られすぎず、自身のゾーンに来たボールをクリアすることに注力できるため、攻撃側から見ると避けたい場所です。
最もニアにいる②を越え、その後ろの③との間に落とす素晴らしいキックでした。
◆クリアの方向と強さ
一つ目の大宮のゴールのシーンの文章の最後で触れましたが、CKがニアのゾーンを守っている選手にクリアされてしまうのは攻撃側目線で考えるととてももったいないです。
それはマークを気にする必要がそこまでないため、クリアすること・ヘディングすることのみに集中できるからです。
”鹿島アントラーズvs川崎フロンターレ”であったシーンを振り返ります。
このCKの蹴られる前の配置はこちら
蹴られたCKはニアサイドを守る➌のもとに行きました。
➌のヘディングのクリアはPA内の位置に飛んでしまいます。
このボールにニアに走りこんだ⑪が反応し、中央へパスをしています。
この近距離からの2次攻撃に対しては守備陣はどうしても後手に回ってしまいます。
結果的に失点につながってしまいました。
このようなシーンでの対応は、
・斜め方向へのクリア
・キッカー付近まで戻せるクリア
・ゴールライン方向にプレーを切るクリア
これらのどれかをしなければ、2次攻撃に対して準備が間に合わずに失点してしまう確率が上がってしまいます。
ゾーンで守っていた選手に飛んでくるCKだっただけに少しもったいない失点になってしまいました。
◆ボール付近に3人を配置
「ショートコーナー」と聞いてイメージするのはキッカーが近くの選手にパスをしてクロスを上げるというものではないでしょうか。
ボール付近に3人がいてCKを開始するという戦術もあります。
”ジェフユナイテッド千葉vsモンテディオ山形”・”水戸ホーリーホックvsいわきFC”の2試合でそのCKでゴールが生まれました。
モンテディオ山形はキッカーの位置に2人いる配置からスタートしています。
短く繋いでからオフサイドにならない位置に戻ってから、広いスペースでの3対2の数的優位を活かして余裕を持った状態でクロスをあげられています。
いわきFCはコーナーキックからショートパスを受けられる場所に2人を配置した状態からスタートしています。
パスを受けた選手はプレスは受けますがパスを出せる箇所が2つあるため高い確率でボールを失わずにつなぐことができます。
こちらの攻撃もオフサイドだけに気を付けながら数的優位を活かして突破しクロスを上げています。
◆終了間際の素晴らしいPK
今週も終了間際に素晴らしいPKがありました。
このコースに蹴られるなんて…
さすが家長選手!と思いました。
◆過去記事
vol.01はこちらから
◆取り上げた試合のハイライト映像
・大宮vs金沢
・鹿島vs川崎
・千葉vs山形
・水戸vsいわき
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