第7回 釣り人だからわかるビジネス戦略「プロダクトアウトとマーケットイン」
こんにちわは、隆之です。久しぶりの記事になります。
今日はプロダクトアウトとマーケットインについて釣り人に視点でお話をしようと思います。釣り人なら「なるほど」と思っていただけると思います。
それでは始めましょう。
プロダクトアウトとマーケットインとは?
ビジネス戦略の中で「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という言葉を耳にしたことがない方も多いかもしれません。これらは製品開発における基本的なアプローチを指します。プロダクトアウトとは、企業が持つ技術やアイデアを基に製品を開発し、その製品を市場に投入するアプローチです。企業側の視点から始まり、技術革新や独自性を重視します。マーケットインとは、市場や顧客のニーズを徹底的に調査し、そのニーズに基づいて製品を開発するアプローチです。顧客の視点から始まり、実際の需要に応えることを重視します。これらの概念を釣りの世界、特に魚の視点から考えることで、より理解しやすくなります。
プロダクトアウト:こんなルアーがあったら?
プロダクトアウトは企業の技術やアイデアを基に製品を開発し、市場に投入するアプローチです。技術革新や独自性を重視します。
最新技術を駆使して「究極のバス用ルアー」を作り出す
技術的優位性
水中での動きが自然な小魚そっくり
特殊な反射材料で太陽光を効果的に反射
製品中心
「このリアルな見た目と、アピール力!もう餌と言っても過言ではない」
市場への押し付け
「これで釣れなかったら魚はいない」として自信を持って使用
メリットとデメリット
メリット
革新的な技術や製品が生まれる
市場に存在しない新しい価値を提供
デメリット
顧客のニーズ(この場合は魚好み)とかけ離れる可能性
開発コストが高くなる
マーケットイン:魚の好みを理解する
マーケットインは市場や顧客のニーズを徹底的に調査し、そのニーズに基づいて製品を開発するアプローチです。顧客の視点を重視します。
例: 魚の視点
実際のバスの捕食行動を徹底研究
ニーズ分析
バスの視覚特性、季節による食性の変化、生息環境ごとの行動パターンを詳細に分析
ある場所の夏場のバスは水面近くで活発に○○を捕食することを発見
製品開発
夏用の表層ルアーを制作
捕食されていた餌生物の特徴を再現
継続的改善
実際の釣果データを収集し、ルアーの改良を行う
例:ルアーの色を、バスが最も反応する波長に微調整
メリットとデメリット
メリット
顧客のニーズに合った製品開発が可能
市場での受け入れられやすさが高い
デメリット
革新的な製品が生まれにくい
既存の市場ニーズにとらわれやすい
プロダクトアウトとマーケットインの対比
プロダクトアウト事例
Appleの初代iPhone
スティーブ・ジョブズは市場調査に頼らず、自らのビジョンに基づいてiPhoneを開発してスマートフォン市場に革命を起こしました。
マーケットイン事例
コカ・コーラの新製品開発
消費者の嗜好を徹底的に調査し、特定の市場ニーズに応える新フレーバーを次々と投入し、安定した売上を維持しています。
バランスの重要性
実際のビジネスでも、釣りの世界でも、プロダクトアウトとマーケットインのバランスが重要です。
イノベーションと市場ニーズの融合
例: マーケットイン的アプローチで得た魚の行動パターンデータと、プロダクトアウト的な最新素材技術を組み合わせた新ルアーを開発
段階的アプローチ
初期段階でマーケットイン的に魚のニーズを把握し、その後プロダクトアウト的に革新的な解決策を提案
企業はどちらを優先すべきか?
業界の成熟度による
新興市場ではプロダクトアウト的アプローチが有効
釣り人のあまりいないエリアでは革新的なルアーで新しい釣りが楽しめる成熟市場ではマーケットイン的アプローチが重要
スレた魚が多いエリアでは、魚の状況を慎重に判断する方が賢明
企業の規模と資源
大企業は両方のアプローチを並行して進められる
中小企業はリソースの制約から、マーケットイン重視が安全策
製品のライフサイクル
新製品開発初期段階ではプロダクトアウト的発想も重要
製品改良段階ではマーケットインが不可欠
魚の気持ちを理解しよう
釣りの世界から学べる最大の教訓は、どんなに技術的に優れたルアーでも、それが魚(顧客)のニーズや行動パターンに合っていなければ意味がないということです。ビジネスにおいても、技術革新(プロダクトアウト)と市場理解(マーケットイン)のバランスを取ることが成功への近道です。
ポイント
顧客のニーズを徹底的に調査
アンケートやインタビューを通じて、顧客が本当に求めているものを把握しましょう。自分の思い込みで進めるのはリスクがあります。
技術革新を追求
顧客ニーズに基づいた製品開発に加え、独自の技術やアイデアを取り入れてみましょう
フィードバックを活用
製品やサービスを提供した後も、顧客からのフィードバックを収集し、継続的に改善を行いましょう
魚は顧客だけではない。視点を広げよう
上司のニーズを徹底的に調査
上司があなたに依頼している仕事。本当に求めてられているものを把握しましょう。上司の依頼にマーケットインできる部下は重宝されます。
新しい提案をしてみましょう。自動化などの業務効率化やAIの活用などは自分の仕事のプロダクトアウトです。
教育現場の柔軟性と革新
部下の状況やスキルに基づいた教育プランや業務配分はマネジメントの重要な課題です。部下のパフォーマンスを最大化するには部下の状況に合わせたレベルアップの仕事と教育が必要です。
ウェビナーや、AIの活用、教育のマニュアルやデータベース作成。
今まで自社で行っていなかったアプローチはプロダクトアウトです。
釣りの世界から得た知見を仕事に応用することで、より多くの「充足」を釣り上げることができると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
久しぶりの投稿で、不定期ですが少しずつ記事を書いていきたいと思います。スキとフォローいただけると励みになります。
ありがとうございました。
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