読書14 『大人になったら』
畑野智美著
35歳になったメイは、キートスという名前のカフェで、副店長をしている。キートスはフィンランド語で〝ありがとう〟という意味らしい。
メイは1人っ子で、両親に大事に育てられた。特に父は、目の中に入れても痛くないほどのかわいがりようだったが、メイの大学卒業と同時に、離婚届を置いて家を出て行った。10年前から他の女性とつきあっていたらしい。
それから、母ががんで亡くなった。
高校2年生の時からつきあったフウちゃんとは、27歳の時に別れた。フウちゃんの友だちの大ちゃんとメイとみっちゃんの4人は仲良しだったが、今はフウちゃんを除いた3人でよく会っている。
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働く上での不都合。女性だということの不都合。職場での新入社員に辟易し、同級生は結婚をして子どもがいて、みんなで集まっても会話も違っていて、その態度にもイライラしたり。でも、後から自分のことも必ず思い返します。「あんな風に思っていたけど、でも、こうだったのではないだろうか」その度に、考え方1つで気持ちもずいぶん変わって来るんだということを感じました。
ひとに対しての捉え方は、本当にそれぞれで、でも、わかってもらえたり受け入れてもらえたり、何も言わなくても安心できてるって感じられたら、それでいいのですが、そうばかりではないのが現状で、そんな時にマイナスの思考が浮かんでしまう。それをほぐしていったり、絡まったままのこともあったり、そうこうしながらいろんなことに気づいていく。そんな風なお話でした。
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