僕が「ジェインのもうふ」から学んだこと
うれしくないかい?
あかちゃんのときに つかったものを
ひとにゆずれるくらい
おおきくなったんだからね
ものを大切にあつかうこと、
その心は次につかう人に伝わっていく
服好きになったのは20歳の頃だった。
バイト仲間に勧められた古着屋。
店に入るとそこはオシャレなライトアップで服や靴がキラキラ華やいでいた。
子どものころ大好きだったトミカを思い出した。
夢中になって車遊びをしたあの頃のように、古着に溺れていった。
「好きな服着るってこんなに楽しいんだ」
それから社会人になり、スーツを着ることが増え、古着に触れることが少なくなっていった。
クローゼットの奥に追いやられた古着たちの色は褪せ、中にはカビが生えたものもあった。
僕は大好きだった古着を売って、
遠く離れた実家へもどってきた。
そこには、変わらない日常があった。
子どもの頃からずっと観ていたテレビ、色褪せたテーブルクロス、そして寝る時はおさるの絵が入った毛布。
当時は変化のない日常に退屈さを感じたが、古着を手放した今なら分かる、その愛おしさ。
ジェインもそんな気持ちでもうふを毎日使っていたのかなと時々思うことがある。
自分のものから他人のものになることは誰しも抵抗があるけど、それでも気持ちよく送り出していきたいし、今あるものへの思いやりは大切にしたい。
僕が手放した古着も今はどこにいるか分からないけど、誰かの役に立ってたらいいなとそう思う。
#読書の秋2020
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