Original Love30周年カバーアルバム『What a Wonderful World with Original Love?』のミュージシャンと感想
めちゃくちゃ豪華、というか自分好みなメンツが参加しています!Original Loveは、一回VIVA LA ROCKで生で観て、パッションがすごく伝わってきて、オシャレな楽曲とのギャップが印象的だったなと思います。
そして、ほかの人のトリビュートにも参加していたり、Negiccoに楽曲提供していたりと、何かと触れる機会もあったので、このアルバムをきっかけにOriginal Loveの楽曲も聴いてみたいなぁと思い、色々と書いてみます。
1.朝日のあたる道/原田知世
女優で歌手の原田知世のイメージといえば、完全にユーミンの提供曲のイメージでしたので、名を連ねていることがすごく意外でした。
原曲は、ホーンが印象的で田島貴男のボーカルが大人でカッコよく、でも時折高い歌声もあったりと、原田知世カバーは大人の女性がしっとり歌い上げつつ、ホーンでジャジーな良さもあり、演奏も楽しめました。
2.ディア・ベイビー/長岡亮介
ペトロールズやソロでの活動、浮雲として東京事変、星野源ら様々なミュージシャンのサポートギタリストとしても知られる長岡亮介は、ギタリストとしてOriginal Loveの楽曲に参加する他、田島貴男とのセッションライブも行っています。このカバーアルバムのリリースに合わせ、セッションライブのライブアルバム『SESSIONS』もサブスク解禁されました。ペトロールズトリビュートにてOriginal Loveが「Fuel」をカバーしています。
カントリーとエレクトロが混ざったようなサウンドに、田島貴男のボーカルが魅力の原曲に対し、イントロのストリングスから、ギターリフ等カントリー感を強めた様なサウンドに、長岡亮介のボーカルが甘くて魅力的です。
3.Let's Go/椎名林檎
椎名林檎と田島貴男といえば、林檎トリビュート『アダムとイヴの林檎』で田島が「都合のいい身体」をカバーしていたり、『井上陽水トリビュート』では共に参加していたり、トリビュート絡みで何かと関わっている印象があります。
ファンクなサウンドに、田島貴男のクールさと熱さが絶妙に混ざった様な声の原曲に対し、林檎カバーは『井上陽水トリビュート』での「ワインレッドの心」などと同様にジャズ。鳥越啓介のウッドベースや林正樹のピアノらお馴染みのメンツの演奏も素晴らしく、そこに林檎のボーカルきたらもう最強です。
4.MILLION SECRETS OF JAZZ/SOIL &"PIMP"SESSIONS & Kento NAGATSUKA
自らをデスジャズと呼び、世界的に活動する5人組ジャズバンドSOIL&"PIMP"SESSIONS。インストをメインにしつつも、椎名林檎、三浦大知、長岡亮介はじめ、様々なボーカリストともコラボしています。Kento NAGATSUKA(長塚健斗)は、エクスペリメンタルソウルバンドを名乗り、香取慎吾や和田アキ子から、The Love experimentまで、国内国外ジャンル問わずコラボもするWONKのボーカルで、ソロでも様々な作品に参加しています。
原曲はホーンを中心に、クールさと主張しすぎてないけど熱さを持つ田島貴男のボーカルが印象的ですが、ソイルと長塚Ver.は、まずホーンのとこがピアノだし、長塚のボーカルは田島よりクールさが目立っているなと思います。
5.JUMPIN'JACK JIVE/斉藤和義 & Rei
多数のヒット曲を持ち、中村達也とのMANNISH BOYSや寺岡呼人、奥田民生、浜崎貴司、YO-KING、トータス松本と結成したカーリング・シトーンズとしての活動も行っている斉藤和義と、シンガーソングライターでありギタリストとして、国内外のフェスにも多数出演し、関ジャムでも活躍するRei。
熱がこもったジャジーな楽曲で、ピアノの印象が強い原曲。カバーはギターが目立っています。斉藤和義とまず歌詞が合ってて、自作曲として歌っててもおかしくないなと。Reiとの男女デュエットになったのが面白いなと思います。
6.IT'S A WONDERFUL WORLD/TENDRE
ベース、ギター鍵盤、サックスなどを演奏する河原太朗のソロプロジェクト・TENDRE。2021年には関ジャムの年間ベスト10企画に「HOPE」が選出されています。
田島貴男の裏声を多用し、サックスやストリングスも間奏で美味しいクールなファンクの原曲。TENDREのカバーはシティポップ色が強まっていて、現代的なサウンドに感じました。最初楽器の印象が少なかったものの、後半に向けてサックス、キーボード等楽器演奏の存在感が増しています。
7.夜をぶっとばせ/小西康陽
小西康陽と田島貴男は、ピチカート・ファイヴにて一緒に活動していた時期もあり、田島は野宮真貴の前のボーカルを担当していました。「夜をぶっとばせ」は元々ピチカートの楽曲であったものを、オリジナル・ラヴ名義でセルフカバーされたという経緯があります。
田島貴男がシャウトしつつ歌い上げているロックナンバー。小西カバーは歌のないインストでのジャズカバーになっています。
8.月の裏で会いましょう/Yogee New Waves
ネオシティポップと評される、演奏がオシャレで個人的にも好きなバンド。私がの演奏に興味を持ったきっかけはエビ中はの提供楽曲「さよならばいばいまたあした」だったりします。
原曲はシティポップな楽曲で、キーボードが活躍していました。これはYogeeと相性良さそうだなぁと思いながら、カバーも聴いてみてやっぱり相性ピッタリ。Yogeeカバーはギターを中心にしっかりYogeeのサウンドになっています。
9.プライマル/東京事変
まさか、長岡亮介と椎名林檎の参加したトリビュートアルバムで、東京事変も参加するとは!そしてここでも、椎名林檎と浮雲(長岡亮介)が歌唱しています。
名前だけ知っていて、「接吻」に次ぐ代表作という印象の「プライマル」。聴いてみると、ストレートなバラードという印象の原曲でした。事変カバーはギターフレーズとかに事変っぽさを感じつつ、林檎と浮雲のデュエットもまた魅力的でした。
10.ショウマン/YONCE
現在活動休止しているSuchmosのボーカルYONCEも参加しています。Suchmosはルイ・アームストロングの愛称がバンド名の由来なだけあって、ジャズはもちろんロック、ソウル、ヒップホップなどからも影響を受けています。ソロでも、冨田ラボ作品等に参加しています。
ストリングスが素敵な壮大なバラードの原曲に対して、YONCEカバーはボーカルを中心に始まり、次第に演奏が存在を示し、壮大になっていく展開です。とりあえず、この曲だけ音量を上げてしっかり聴きたい曲。Suchmosのアルバム『THE ANYMAL』の方向性。
11.接吻/Original Love & Ovall
ここで、田島貴男本人もガッツリ登場。Ovallは三人ともプロデューサー年も活動する、Shingo Suzuki、mabanua、関口シンゴによるバンドでする。
改めて「接吻」を聴くと、やっぱりシティポップな楽曲だなぁと。ここに、同じ田島貴男ボーカルで(当然、原曲よりも歌いこなしていて、ボーカルの個性を強めてはいますが)、演奏だけで勝負してきたOvall。細かいところまでこだわっていて、しっかり聴き込んで比較してみたいカバーです。
12.I WISH/愛してます/PSG & Original Love
PSGとは、ラップミュージシャンのPUNPEE、5lack、GAPPERの3人の兄弟を含む東京都板橋区出身のユニットです。3人が「I WISH」をサンプリングした楽曲「愛してます」に、元ネタの歌い手である田島貴男の歌声が加わっているのが今回の作品になります。
シティポップに田島貴男が歌い上げる原曲に、PSGのサンプリングは、原曲の心地よいリズムに3人のラップが乗っかっています。少し田島貴男の声もサンプリングされていますね。そして、その両方が融合した様な今回の作品。この曲をカバーアルバムのラストに持ってくるの、田島貴男素敵すぎる。
「接吻」やトリビュート、スカパラでの歌唱等で知っていたOriginal Loveや田島貴男に関してのイメージでしたが、今回のカバーアルバム収録曲の原曲を聴いてみると、思っていたよりジャズの要素が強いと思いました。また、カバーしているミュージシャンも多彩ながら、ジャズやソウル、シティポップ方向のミュージシャンも多く参加しているのもうなずける音楽ということも再認識しました。
改めて、非常に豪華で自分好みなメンツも集まったトリビュートでした。欲を言えば、意外枠でNegiccoとかいたら、さらに面白かったかなぁとか思ったので、「サンシャイン日本海」もどうぞ。
ついでに、Original Loveカバーしてる自分の推したちもサブスクと動画公開していますので、最後に載っけときます笑
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