見出し画像

ビジネスにおける黄金比率とは/カラー配色から紐解く全体最適化の視点

今週火曜日、来年始める事務所の賃貸借契約をしてきた。

少し前に書いた通り、仕事の合間を縫って物件巡りをしていたのだが、ようやく自分の中で"これだ"と思える場所に出会えた。

それこそ自分にとってのゴールを再確認しながら、諸条件をロジカルに検討していったわけなのであるが、やはり最後は直感だなぁ、と。

人との出会いにも通ずるところがあるように思うのだが、初めて見たとき・会ったときに自分が感じた感覚は、後々振り返って見るとだいたい当たっているように思う。

今回も、そんな形で、その場でほぼ即決。
決めてからの段取りは本当に早かったと思う。

さて、箱が決まったとして、次に決めるのはその箱に何を詰め込むのかというお話。

リノベして日が浅いこともあって、既に部屋自体、綺麗は綺麗であった。

角張った"事務所らしさ"は排除して、窓から見える中庭とテラスの風景を活かしつつ、客人がリラックスした状態で打合せができるような空間にしたいというのがメインのコンセプト。

"頭の上が青空で晴れやだね"と親に言われて確かにと思ったのだが、天井の壁紙の一部が薄い水色なのが特徴のお部屋である。
折角なのでそれを活かしながら、部屋全体もそれに合うようなカラーでまとめたいなと思うようになった。

とはいえ、カラーコーディネートなど素人中の素人なので、とりあえずネットで良さげなレイアウトを漁ってみることに。

曰く、カラー配色には、黄金比率というものが存在するらしく、世にいう良いお部屋というのはおおよそその定義に当てはめて作られているのだとか。

今回は、そんな黄金比率について、ビジネスの視点も織り交ぜながら、少し考えてみたいと思う。

■カラー配色における黄金比率

色の世界は、軽々しく踏み入れた足を少しばかり引っ込めたくなる程、奥が深そうなものだった。

とはいえ、自分がこれまで触れたことのない世界だったこともあり、単純に面白い。

その中で見つけたのが、下記の記事であった。

"カラーの配色で基本となる黄金比率は70:25:5と言われています。
配色で最も大きい色を「ベースカラー(基調色」次に面積を占めるメインの色を「アソートカラー(従属色」と言います。
インテリアのカラーコーディネートでは、まずこの二つのカラー決めることが重要で、最後にアクセントカラ(強調色)を決めて色を組み合わせることでバランスの良いお部屋が生まれます。"

なるほどな、と。

素人的には、主として置きたいアクセントカラーの比率を増やして主張しがちだが、その組み合わせ・バランスが重要だと。

確かにベースとアソートという95%の土台がしっかりとあるからこそ、5%のアクセントが際立ち、映えるということである。

感覚で見られがちな世界にも、きちんと明確なロジックがあるんだなと思わされたのと同時に、これはビジネスでも同じだなと気付くことができた。

■ビジネスにおける黄金比率

ビジネスにおける比率で有名なのは、パレードの法則だと思う。

これは、「80:20の法則」ともいわれ、例えば「売上げの8割は2割の社員に依存する」等のような傾向を指すような法則である。

8割の成果は、重要な2割が生み出しているという傾向に着目し、先程のような組織マネジメントだけでなく、顧客に当てはめてマーケティングにもしばしば用いられる法則である。

費用対効果の観点からすれば、優良な顧客等の部分に重点的に資源を投下して結果を出していくことはやはり効率的であり、効果的なのだと思う。

■比率である以上は、やはりバランスが鍵

先程の部屋のカラー配色の例で言えば、確かにその部屋を方向付けるのはアクセントカラーかもしれないが、その他多くを占めるベースカラー・アソートカラーあってこそ際立つのだと言えよう。

つまり、8割の成果を生み出しているのは、確かに重要な2割かもしれないが、重要でない残りの8割が間接的に与えている貢献度を軽視してはいけないように思うわけである。

スポーツの例だとわかりやすいように思える。
例えば、サッカーの得点の8割を生み出しているのは、確かにゴールに最も近いボジションであるFW(全体の2割程)かもしれないが、その他8割を占めるMF、DF、GKが敵からボールを奪い、パスを繋いでこそFWはゴールを決められるのである。

そこまでの過程を軽視することは、組織全体のバランスを欠くことに繋がり、全体として最適化できないという問題を引き起こしてしまうだろう。

ーー重要な2割への必要な配慮は残しつつ、その他を構成する8割の全体への貢献度も考慮して、全体のバランスを図り最適化する。

やはり比率の問題である以上は、全体のバランスという観点が鍵になってくるように思う。
そして、それがその人が行っているビジネス・モデルに合致すればする程、独自のカラーがより鮮明に表れ、彩りを増せるのだと思う。


■おわりに

そんなこんなで比率についていくつかの視点からみてきた。

カラー配色などはまさにそうだが、結局は”どう見せるか”という配分の問題なのだと思う。

いわば、平坦ではなく、優先順位と強弱を付けて、伝えるべき人に理解しやすいように伝えるプロセスであり、部屋の色のコーディネートだけでなく、例えばホームページや顧客への提案資料の構成などにも通ずる話になるように思える。

こだわればきりがない世界だなぁと思う一方で、折角やるなら楽しんでやりたいなと思いつつ、事務所レイアウトについて検討を加えていきたいと思います。

それではまた!





いいなと思ったら応援しよう!