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【中薬を故事で学ぶ】 鉄皮石斛の故事 〜乾隆帝が愛した養生の秘薬〜

唐朝開元年間の道教の経典『道藏』によると、「鉄皮石斛、天山の雪蓮、三両の人参、百二十年物の何首烏、花甲の茯丛(茯苓、苁蓉)、深山の霊芝、海底の珍珠、冬虫夏草」が「中華九大仙草」とされています。

鉄皮石斛は「九大仙草」の首位に位置づけられ、歴代皇室貴族に推崇される名貴な中国薬草です。

中国には「北に人参あり、南に楓斗あり」という古言があります。楓斗とは、鉄皮石斛を加工して作られるものです。

鉄皮石斛は薬用植物界では「薬界のパンダ」と称されています。

また「千金草」、「軟黄金」とも呼ばれています。かの乾隆帝は25歳で即位し、60年間在位し、実際に中国の最高権力を63年間握っていたことから、中国歴史上で最も長く政治を行い、最も長寿な皇帝とされています。

彼は文武に秀で、精力旺盛で博学であり、養生に関しても独自の見解を持っていました。

「人は常に陰が不足し、陽が余る;陰虚は治し難く、陽虚は補い易し」という朱丹溪の考えが彼に大きな影響を与えました。

その影響もあり、宮廷の御医が用いる養生品は多くありましたが、彼は特に鉄皮石斛を愛用していました。

乾隆帝は80歳の寿宴で、2000名以上の百歳以上の老人を招待し石斛を用いたスープを振る舞いました。

乾隆帝の89歳という長寿は、彼の養生に対する姿勢と密接に関連しているのです。

おしまい


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