【中薬を故事で学ぶ】 金釵石斛の故事 〜崖の上の仙草と神獣ムササビ〜
金釵石斛(きんさせっこく)は、標高1800メートル以上の人がほとんど来ない崖に生育していて、とても希少です。
天地の霊気を集め、日月の精華を吸収しています。
険しい崖に生育し、光を好む金釵石斛は、太陽光が谷底の水面に直接反射する光や散乱光を受けて、さらには小川や泉の音を聞きながら成長します。
そして、何より重要なのは、金釵石斛には特定の動物の糞が欠かせないということです。
その動物とは、ムササビ(別名:飛鼠)です。1000gほどのムササビは、狐のような顔、猫のような目、鼠のような口、ウサギのような耳、アヒルのような爪を持つ「五不像(五つの異なるもの)」と呼ばれる動物で、まるで別の星から来た生き物ようです。
ムササビは金釵石斛が放つ香りが好物で、金釵石斛をよく訪れています。
もちろん、金釵石斛に必要な「肥料」を忘れることはありません。
ムササビの糞のおかげで、金釵石斛は生きることができるのです。
ムササビは金釵石斛の近くの岩の割れ目に住み、他の生物が金釵石斛を食べるのを防ぎます。
薬草採取人が金釵石斛を採る際、まずはロープを岩の突出部や大木にしっかりと結びつけ、もう一端を腰に結び、崖に沿ってロープを下りて金釵石斛を探し、採取します。
この時、ムササビは薬草採取人のロープに飛びつき、かみ切るまで激しく噛みます。
薬草の話には、仙草を守る神獣がいて、その神獣を倒してようやく仙草を得るという場面がよくあります。
それは神話だと思っている人が多いのですが、金釵石斛とムササビについて知ると、仙草には本当に生死を共にする神獣がいると信じてしまいます。
おしまい
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